2021年7月20日火曜日

「中国癌との最終戦争」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 中国の脅威を再認識していただきます。
 「中国癌」の発生原因は根が深いことを認識していただきます。
 中国の脅威対策を検討していただきます。
ねらい:
 うかつに中国を利することは絶対にやめましょう!
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久々の中国脅威論です。
少し時間が経ちましたが、
昨年9月刊行の台湾生まれの医師林建良氏著「中国癌との最終戦争」
を読みました。


本項はその結果のレポートで、以下の構成となっています。
1.「中国癌との最終戦争」の問題提起
2.トランプ政権の問題意識
3.10年前の渡辺洋一氏の問題提起
4.「中国癌」の原因と対処法

1.「中国癌との最終戦争」の問題提起
「中国癌との最終戦争」では、中国の侵略主義は人類にとっての癌である、
と定義した上で、中国の状況についてこう述べています。
米国の過ちの根源は、2002年に米国が中国に最恵国待遇を与えて
WTOに加盟させたことである。
その際、15年間の猶予付きで、
知的財産の保護、金融などのサービス業の市場開放の条件付きであった。
これにより中国の産業が伸びたのである。
しかし、中国は当時から「約束はするが、その約束を守るかどうかは我々次第だ」
と交渉責任者が語っていて、約束を守る気はなかった。
「自分に都合の悪いことはやらない」というのが中国流である。

トランプ大統領は、15年契約期限の2017年に、
約束を守らないことに対して、制裁を与えたのであるが、
これに中国が「報復」したので、
筋が違うと激怒し、さらなる制裁を次々繰り出した。
それで、中国も自分の不利を察し、「報復」を取り下げた。
損になるから取り下げただけで、約束を守るためではなかった。

トランプ政権の本気の中国敵視政策を受けて、
習近平政権がとっている「押っ取り刀」の施策を紹介しています。
1)鎖国政策
米国圏経済に頼らずに中国圏の内需中心で行く「内循環」を指向する。
2)デジタル人民元政策
人民元をすべてデジタル化して、14億人の財を把握する。
ドルの切り離した経済圏を構築する思惑もある。

もともと、一部の政権関係者・党幹部・官僚たちが利権がらみで富を集積し、
一般市民は困窮していることに不満が蓄積されている。
なおかつ彼らは習近平を含み自分の財産を海外に避難させている
(自分の国を信用していないのである)。

これらの政策により、
習近平政権の維持は容易になるかもしれないが、
中国国民の生活は、不自由で現在よりも低下することが予想されるのである。
その「暴政」に中国国民は不満を増大させる。

2.トランプ政権の問題意識
中国または中国共産党、習近平が世界の共存共栄にとって大きな障害になる
ことは米国の共通認識になってきています。

2018年10月にペンス副大統領が、
中国と対決する姿勢を明確に示す演説を行っていますが、
2020年になってからの以下の3演説は対応を具体化しています。

その象徴が、
有名なポンペオ国務長官(当時)の2020年7月23日の演説です。
その要点は以下のとおりです。

中国政府が行っている、香港。新疆ウイグル地区での人権侵害、
知的財産権の盗用、南シナ海での領有権の拡大、
その他さまざまな国際的な約束の破棄などを列挙し、
「中国の指導者の言葉ではなく行動を見て判断しなくてはならない」と強調。

米産業界に対しては、
中国へ投資することは中国共産党による人権侵害を支援することになると警告し、
社会的な正義を守るために整合的な行動をとるように呼びかけた。

自由主義の同盟国が立ち上がって中国の姿勢を変えさせなければならない。
中国を恐れてその専制政治を許すことは歴史的な誤りにつながるとし、
結束して中国に立ち向かうことを呼びかけた。

その同じ7月の7日にFBIのクリストファー・レイ長官は、
中国のスパイ活動によって米国の安全が脅かされている
(平均して10時間ごとに1人の中国スパイが摘発されている)
ことの演説を行っています。

同じ7月の16日には、ウィリアム・バー司法長官が、
中国が一帯一路の戦略でアジア・アフリカ諸国を債務の罠にはめ、
そのインフラを略奪していると演説しています。

ということで、トランプ政権が本気で中国と対抗する気であることが
本書でも示されています。

その後、バイデン政権に代わりましたが、
トランプ政権の中国政策は継承されています。
新たな強硬策の提示や強硬策の緩和は示されていません。
今のところは模様眺め状態のようです。

3.10年前の渡辺洋一氏の問題提起
過去には、渡辺洋一氏が、
中国脅威論と日本がどうすべきかについて明確な主張をされています。
それについては当ブログでご紹介しました。
現状はそのとおりの進展となっており、米国もその思考の追随と言えます。

2013年4月1日
当書は副題に「列強の民族侵略近代史」とありますような内容ですので、
中国脅威論はその一部です。

渡辺洋一氏の中国脅威論については以下のブログでご紹介しました
「若者たちよ!君たちに伝え残したいことがある」
(2012年12月9日、K&Kプレス刊)の書籍全編で展開されています。
2012年12月9日

当ブログの要旨は以下のとおりです。
その状況は現在も進展しています。
中国は周辺国に対してたいへんな脅威である。

その典型的例がチベットである。
(チベットへの侵略・同化対策については
詳細な記述があります)

日本も第2のチベットになる危険性がある。
中国はやりかねない、どころかすでにその計画がある。

中国の異常な軍事力の脅威はどれほどか。
中国は日本における親中派工作を進めている。
民主党政権の一部はそれに巻き込まれている。
沖縄基地の県外移転などは中国の思うつぼ。

マスコミがなぜ、中国の横暴を報道しないか。
(これは知りませんでした)

日中記者交換協定というものがあり、
「日本のマスコミが中国に報道拠点を置ける代わりに、
中国に不利な報道をしない」と取り決められている、
これに反すると中国から締め出されてしまう、
のだそうです。
とんでもない不平等協定です。
これを廃棄すべきだという渡辺氏の主張です。

偏った報道の例として、以下が示されています。

「尖閣諸島での中国漁船の暴挙に抗議して、
2010年10月2日に東京で抗議デモが行われました。
2500人を超える多数の日本国民が参加した大規模なもので、
渋谷界隈は多数の日の丸の旗がひらめきました。
ところがこのデモを取材したはずのNHKや民放・新聞各社は
これをまったく報道しませんでした」

「一方、当時、中国において数百人規模の官製デモが
日本大使館に押しかけましたが、
日本のマスコミはこれについては
大々的に報道しました。
これも不平等協定に従った日本側マスコミの
お粗末さの一例です」

中国は国内では
大々的に反日教育・反日政策をとっている。
中学校の教師用歴史指導書要綱には
「生徒には日本の帝国主義・軍国主義に対する
憎悪と憤怒を持たせるように努めよ」
と書かれています。

また中国各地には
「抗日戦争記念館」がある。

中国は、共産党一党支配が続く限り、
膨張政策を取らざるを得ない。
したがって、脅威を感じる隣国としては
共産党政権を倒す画策をすべきである。

(なるほど、そのとおりです。
いずれ一党独裁の政権は崩壊するという説もありますが
待ってはいられない、のです)

中国へのODA援助はもちろん、
技術供与や交易一切の取引をやめるべきだ、
中国からの総引きあげくらいのことをやってもよい。

自社の利益に目がくらんで国益を損なう行為をしてはならない。
交易を中止しても、その影響は短期的にはともかく
中長期的には大したことはない。
日本のGDP比で、輸出入とも2%台である。
(上野注:現在は増えていますがそれでも4%程度です)

4.「中国癌」の原因と対処法
(1)渡辺洋一氏の主張
【中国を分解・解体せよ】
独裁政権である中国は自らの覇権主義的行動を反省して放棄し、
近隣諸国侵略の意図を翻すことは絶対にありません。
ではどうすればよいのでしょうか。

中国は多くの自戒する要因を抱えています。
自由世界が団結して、中国人民の民主化運動を積極的に支援し、
自壊要因をさらに醸成・刺激して、暴動を発生させ、
軍事独裁政権を崩壊させ、幾つかの民主国家に分解解体するのです。

中国は近隣諸国を侵略、占領、併合し、
一国として統治するには巨大すぎる国家になってしまいました。
歴史が示しているように、中国でも独裁権力者の腐敗と人権無視が、
インテリ層や農民層の反発を招いてきました。

独裁崩壊は時間の問題です。
インターネットが普及し、多くの中国人が海外渡航することにより、
独裁政権下の中国と自由世界の落差の大きさを認識するようになり、
内部崩壊の要因は大きくなりつつあります。

加えて、幹部間の激しい権力闘争も顕著です。
中国の暴動は年間20万件を超え、
その国内治安対策費は中国の軍事費を超えるほどに大きくなり、
独裁者は民衆の反発反抗の弾圧に躍起になっています。

自由民主主義の陣営は力を結束させて中国国内の民主勢力を支援し、
動乱を誘発させて、ソ連や東欧諸国が崩壊したのと同じ流れを醸成し、
中国が分解、解体するようと努めるべきです。

そのためには、中国が日本を含め世界に工作員を派遣し、
相手国の混乱、動乱を誘引し、暴動の惹起を計っていると同様、
世界から中国に工作員を潜入させ、
中国の民主化運動、民族独立運動を支援すべきです。
この種の工作活動は長期的視野に立ち、かつ隠密裏に行わねばならず、
根気と多額の資金を必要としますが、
何としても実行に移すことが必要です。

(2)「中国癌との最終戦争」の主張
中国の分断政策など、基本は渡辺洋一氏の主張と同じですが、
異なる点を挙げます。
1)中国高官たちの海外への隠し財産を公開する。
 これはインパクトあるでしょうね。中国国民の怒りは頂点に達します。

2)日本がはっきりと中国の民主化を促す意思表示を行う。
 反政府を望む中国国民にとっての励みとなります。
 日本も「チベット人権法」「香港人権民主主義法」などの人権法を制定し
 人権侵害の中国高官を制裁できるようにするのも一案。

3)「暴政」に抵抗する中国人を全面的に支援する。
 資金、物資、情報も提供する。
 彼らが弾圧に遭うときに武器の提供も軍事訓練の協力も必要になる。
 この姿勢を自由主義陣営が明確に打ち出せば、
 習近平のめちゃくちゃな政策に反感を持っている多くの中国人が
 立ち上がるに違いない。

4)中国癌の核心は「大一統思想」
 「中国の統治者は徳を持っているので
 その徳をあまねく多くの人民に施さなければならない」
 という考えが「大一統思想」である。
 この考えを中国から放逐しない限り、習近平を倒しても同じことが起きる。

5)この思考を差し止めるのは、中国の分割である。
 日本は、コロナの流行初期に感染状況を踏まえて、特定の省の住民に
 入国制限を行った。
 その方式を、人権侵害等の状況にも拡大して省を差別することによって、
 中国の分断を促進することができる。

 (上野注:しかし過去の中国の歴史を見ても集中・分散を繰り返しています。
 分割しても、強い国(省)が近隣を併合していくでしょう。
 平和は、時間の問題でしかありません。後掲上野見解参照)

(3)上野見解
なぜ、中国が「中華思想」を基にして、侵略指向であるのかについては
中国の過去の歴史から見て、漢民族に植え付けられている「遺伝子」のせいだと
いう主張がされてきました。
昨今のDNA分析技術の進展によりそのことが証明されました。

関裕二著「縄文の新常識を知れば日本の謎が解ける」
にこういう記述がありました。

中国の場合,Y染色体はそのほとんどがO3系統で、
男性は単純な構成になっている。漢民族はO3(だけ)なのだ。
(一般的には民族は多様な遺伝子構成を持っています)
ということは、O3が力づくで他者を追い出し、
あるいは征服して先住の男性を殲滅して女性を奪い、
子孫を増やしていった可能性が高い。

そして共存を拒否する漢民族を恐れ、
多くの人が周辺に逃げていったという歴史が再現できる。
日本列島に逃れてきた人たちも多かっただろう。
因みに、
朝鮮半島も一時、漢民族(O3)に席捲された可能性が高いらしい。

中国では早い段階で冶金技術が発達し、
樹木を燃料にした結果、森を失っていたが、
これが大きな意味を持っていた。

比較的起伏の少ない広大な土地が、一面の野原になり、
大軍団が通り過ぎれば、ぺんぺん草も生えない状況が生まれ、
「強い王が、周囲を圧倒」し、
逆に、新たに現れた実力者が前政権を容易に倒すことができる
地政学上の必然性があった。

だから、王朝交代を正当化し、
「政敵は抹殺する」という文化が出現したのだろう。
しかし、中国の場合、地政学上の必然性を差し引いても、
「O3(漢民族の男性)のY染色体だけ」が生き残ったところに
怖ろしさの本質がある。

DNAに裏付けられているのですから、
中国の覇権主義は根が深いのです。
習近平を倒したくらいではどうにもならないでしょう。
現代でなければ、
ナチスの異民族抹殺行為のようなことをしなければ、
絶滅は困難だと思われます。

それはできないでしょうから、時間をかけた教育しかありません。
「利」ではなく「理」の正当性を教育するのです。
現在の彼らの判断基準は自分にとっての利があるかどうかであり、
利のためにはウソも方便も許されるのです。
約束は守らなければならない、というような人類にとっての約束事は
利のためには無視されます(前掲)。

松下幸之助さんは「約束を守らない人間の価値はゼロに等しい」
と言っています。彼らはまったくそのようには考えていないでしょう。

そのような「利」追求思考は、長期的には自分のためにはならない、
人類が数千年の時間をかけて築きあげてきた「人間の道」(理)
を身に付けることが自分たちのためになる、
ことを理解していただくのです。
それをお説教ではなく、
具体的・実践的に身につまされるような方法で
教育しなければならないでしょう。

それしかないのですが、
誰がその教育をしようというのでしょうか。
戦後の日本のような状況でなければ無理そうです。
それならどうしたらいいのでしょうか。

どうやら、人類は、漢民族思考とそれ以外の思考の集団が
争い続けるということしかないのかもしれません。

それにしても、現時点でなすべきことは、
中国癌の浸透を食い止めることです。

渡辺洋一氏も93歳です。
氏の思い・憤懣を、日本国民全体で受けとめて、
中国に対抗しましょう!!

2021年7月13日火曜日

6月の「私の履歴書」は木瀬照雄TOTO元社長でした

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 木瀬TOTO元社長の「原体験」「運」を確認します。
 やはり「原体験」は人生の成功にとって極めて重要です。
ねらい:
 お子様・お孫さんの「原体験」づくりに意を用いましょう!
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「私の履歴書」の私の関心事は、成功された方はすべて
 1)素質
 2)原体験
 3)運
をお持ちだということで、今回の方はどうだろう?ということです。

結論的には木瀬元社長の「成功要因」は、
以下のような父親譲りの「素質」と「原体験」が中心で、
「運」もあります、という状況でした。

木瀬氏の「原体験」は、こうでした。
その1
昭和30年頃、社宅の我が家に風呂が取り付けられた。
器用な父は裏庭に勝手に風呂場を作ってしまったのだ。
「雨の日に銭湯に行かなくてすむ」と皆で喜んだ。
今風に言うなら、
生活をより快適にするためのリモデル(改築)かもしれないが
のどかな時代だ。
私がTOTOでリモデルによる事業構造改革に取り組んだのは
こんなことがあったからかもしれない。
(上野注:これらを契機に、住居・住宅に強い関心を持たれるようになり、
TOTO入社に繋がりました)

その2
(1963年に鹿児島のラサール高校に入学)
心に残る授業はブラザー・ラベル先生の倫理の時間。
キリスト教精神あふれるファミリースピリットを
植え付けてくださった。
「正しい社会生活の在り方とは何か」
これは私の人生の背骨となった。
(上野注:生活者・利用者の立場で「正しく」考えるということが、
数々のTOTOにおけるビジネスモデルを生み出しています)

「運」についてはどうでしょうか。
ラサール高校に入学されたことは、氏の人生に大きな影響を与えていますが、
そのきっかけを与えてくださったのは、中学の時に巡り合った
白金先生でした。
白金先生は、ロシアの抑留生活も経験された苦労人ですが、
木瀬さんの個性を見て、ラサール高校を推薦してくださったのです。

もう一つは、入社早々から、常に新天地での職業体験をさせられ、
考え抜き、苦労した結果、新天地を開拓されました。
1996年49歳で取締役経営戦略室長となられたときに
ワークデザインのナドラー教授と共著のある日比野省三先生の薫陶を受けられ、
より高次の次元でものごとを考えるという思考を身につけられました。
そういうような機会に恵まれたのも運でしょう。
(その運を活かされたのは木瀬社長の「素質」ですが)

話変わります。
「社長の最大の仕事は後継者選びである」という言葉は、
かなり言い古されていますが、その正当性は不変だと思われます。
木瀬社長は、そのテーマを「選択」ではなく、
「育成」として取り組まれています。
そういう方は、「私の履歴書」でも稀有です。

「10年後のリーダーをどう育てればいいのか」
社長に就任してすぐ頭をよぎったのが次世代の育成。
社長の一番の大切な仕事とも言われている。
1か月後の2003年7月下旬には動き出した。
(上野注:行動する社長ですね!!)
メンバーは、部門長の推薦や社長直轄のホームページから直接申し込んできた
40歳前後の15人。
「2010年プロジェクト」が本社にある研修センターで始まった。

合宿などを含み、4か月間濃密な検討を行い
2010年のTOTOのあるべき姿が答申されました。
そして、
相談役に退いた14年に本当にここから社長が出たのです。
スゴイ卓見ですね。

2021年7月12日月曜日

OKRってご存じですか?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 テレワークのマネジメントの決め手になるOKRをご紹介します。
ねらい:
 OKRを研究されて、その実践をなさりたければ、
 システム企画研修社の研修をご検討ください。
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この項でご紹介しますOKRは、
高橋豊氏著「テレワーク時代のマネジメントの教科書」に掲載されていたものです。
本書の内容はまじめな書名どおり、以下の構成です。
第1章 テレワーク時代のマネジメントを成功させる3つの重要ポイント
 すべてのベースになるのは「心理的安全性」の確保
 見える化・共有化すること
 ICTツールの特性を活かしたコミュニケーションスタイルの確立
第2章 上司の役割
 部下から、情報が何もあがってこない時は?
 観察力のある上司になるには?
 課長・部長の役割はどう変わる?
 など
第3章 チームビルディング
 「プライベートで仲が良い」ことはチームにプラスにならない?
 飲み会や合宿研修なしで、チームの一体感をつくるには?
 テレワークでは意見のぶつかり合いが少なくなる?
 など
第4章 ICTを使ったコミュニケーション
 オンラインで「1on1」を効果的に実践するには?
 有意義で効率的なオンライン会議のコツとは?
 など
第5章 仕事のアサインと業務管理
 「仕事を渡すとき」に伝えるべきこととは?
 仕事の見通しが甘い部下はどう指導する?
 など
第6章 タイムマネジメントと労務管理
 気にかけるべきは「さぼり」か「長時間労働」か?
 部下のメンタルヘルスをチェックするには?
 など
第7章 新人育成
 新人がすぐに辞める傾向は加速する?
 テレワークで効果的なOJTを行うには?
 など
第8章 目標管理と人事評価
 テレワーク下での「評価」は何を判断材料にするのか?
 「KGI」「KPI」「MBO」はテレワーク下でも有効か?
 GoogleやFacebookで導入する「OKR」とは?
 目に見えない部分をどう評価するのか?
 評価バイアスに惑わされないようにするには?
終章 テレワークがジョブ型雇用を加速させる

第7章までは、テレワークのマネジメントの基本論が網羅されており、
どれもご尤もな内容です。

しかし、私はテレワークのマネジメントは、
仕事の設定・与え方で決まると考えています。
究極は、終章のジョブ型雇用です
(私は、日本で現実的なのはジョブ型雇用ではなく、
ジョブ型処遇であると主張していますが、狙いは同じです)。

与える仕事が明確であれば、進捗管理もできますし、結果の評価もできます。
「さぼり」や「どうなっているか?」などの心配をする必要はありません。
それができていないから、余計な「マネジメント」をすることになるのです。

ということで、第8章、終章がゴールです。
それが実現するまでは、第2章~第7章の工夫が必要なのです。
その第8章にあるのが、
GoogleやFacebookで導入している「OKR」なのです。
こういうように紹介されています。

OKRの骨子はこうなっています。


・ 最終的に達成させたい目標を「O=Objectives」と称し、
 「O」を達成させるための中間目標を「KR=Key Results」と称して、
 それぞれ設定します。

・ 「O」が定性的な目標でもよいのに対して、
 「KR」は達成しているかどうかを随時振り返る必要があるため、
 具体的・定量的な目標でなければなりません。
 目標となる数値や期限を明確にします。

・ 「KR」の数は、一つの「O」に対して2~3であることが一般的です。

・ 「O」の階層は以下のようです。
 上から順次設定していくことになります。
 こうすることによって、
 個人の目標が会社の目標に連携することになります。
OKRのサンプルはこうです。


実は、このOKRのコンセプトは、以下のように
システム企画研修社が30年も前から主張している「価値目標思考」の
「目的・ねらい」のコンセプトと同じなのです。
「考えることは皆同じ」のようです。

OObjectives = 「ねらい」

  価値目標思考の「ねらい」は、

  具体的・定量的であることを要求しています。
「ねらい」の実現が効果だからです。

  OKRObjectivesは、定性的でもよいとしています。

  KRを具体化・定量化すれば、目標管理は可能だという考えからです。


KRKey Results = 「目的」

  KRも「目的」も、
「具体化・定量化すべき」
「実現納期を示す」
という点で完全に一致しています。

  OKRでは、KRの数は23がよいというガイドをしています。


ということは、手前味噌で申し訳ありませんが
OKRの実践手法を学びたければ、
システム企画研修社の研修を受けていただければよいのです。
たとえば、「完全リモート方式問題解決手法研修」です。

盛り土は危ない!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 人工の「盛り土」の危険性を確認します。
 水野一晴氏著「自然の仕組みが分かる地理学入門」をご紹介します。
 自然の「盛り土」について勉強します。
ねらい:
 家を入手するときには、地盤をしっかり確認しましょう。
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熱海市伊豆山の土砂災害の凄まじさが何度もテレビで放映されました。
どうやら、原因は土砂流の最上流部分での盛り土が崩れて流れたこと
のようです。
ここに宅地造成されて家ができていたら、
完全にアウトになるところでした。

盛り土による被害は、東北大震災の際に浦安で多くの家が傾きました。
私の知人も被害に遭いました。
その辺は埋め立て地で地盤が軟弱で「液状化現象」が起きたのでした。
埋め立ても一種の人工的盛り土です。
この近辺にあるディズニーランドでは、地盤が弱いことを知っていて
頑丈な杭を多数打って被害に遭わずに済んでいます。
一般人は、無責任な業者の分譲地で被害に遭ったのです。

最新刊である水野一晴氏著「自然の仕組みが分かる地理学入門」
を読みました。
そうしましたら、自然の「盛り土」のことが書いてありました。

著者は、京都大学大学院の地理学専修教授です。
世界50か国以上を探検調査されていて、その薀蓄がこの著書です。
本書は、以下のような構成で、図や写真が豊富で、
非常に理解がしやすい解説書です。
人文科学書の最高傑作だと思われ、
定価の990円はとてつもなく低価格です。

1.地形
 平野の地形
 山の地形
 断層と火山と地震
 海の地形
 世界の地質・地形と鉱産資源
2.気候
 気候
 気候変動
3.植生と土壌
 世界の植生と土壌
 山の植生

そこには、以下のような非常に興味深いテーマが解説されています。

琵琶湖はなぜ細長くて日本で一番大きいのか?
富士山は世界でただ一つの特異な場所にある
なぜアフリカと南米は植物が似ているのか?
北海道にはなぜ丸い湖が多くその脇に温泉地があるのか?
夏と冬ではなぜ風向きが真反対なのか?
日本でなぜ新潟県でもっとも雪が降るのか?
北海道と本州はなぜ生息する動物が違うのか?
森林を伐採するとなぜ洪水がおきるのか?

本号のテーマ「盛り土」に関しては、以下の記述がありました。

【なぜ新宿に高層ビルが集まっているのか?沖積平野と洪積台地】
氷河期に気温が下がるにつれ、大陸には氷河が広がって、
その広がった氷河の氷の分だけ、海に流入する水が減る。
つまり海面が下がるわけだ。
最終氷期のときには、日本付近では現在より120ー140mも下がった。
図1-3のように海面が下がるにつれ、海に流れ込むすべての川は、
海面が下がる分だけ川底を下に削っていく。
これを河川の下刻(かこく)作用という。
この河川の下刻作用によって、
もっとも海面が下がった最終氷期の最盛期(2万年前)には、
それぞれの河川が大きく深い谷を作ったのである。

図1-3


その後、氷河時代が終わって温暖化するにつれ海面が上がる。
それぞれの河川は海面が上がるにつれ、
その海面の高さに川の水が流れればいいので、下刻作用は止まり、
逆に河川が上流から運んでくる泥が谷底に堆積していくという
埋積作用が働いていく。
したがって、その谷底は泥がたまって地盤が弱いのである。

氷河時代最盛期である2万年前以前に
すでに海から顔を出していた高台を洪積台地といい、
その地層を洪積層という。
一方、最終氷期につくられた谷に泥がたまった地形を
沖積平野とか沖積低地とよび、その泥の層を沖積層とよぶ。

図 東京の洪積層と沖積層の状況
新宿は洪積層にあるので地盤がしっかりしているので
高層ビルが林立しましたが、
渋谷は沖積層にあるので、
しっかりした地層まで杭打ちをするのにコストがかかるので
敬遠されたということなのです。

つまり、沖積層は自然の盛り土で、
自然の盛り土も地盤としては弱いということなのです。
著者は、家を建てるならその地盤を確認しなさいと忠告しています。

2021年7月10日土曜日

三島由紀夫氏著「青の時代」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 三島由紀夫氏の「青の時代」を読んでみたご報告です。
 わが畏友が撮影した、
  この物語に登場する木更津「周辺」の写真をご紹介します。
ねらい:
 木更津や東京湾近辺を再認識してください。
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日経新聞の毎週土曜日の夕刊に
「文学周遊」というコラムがあります。
6月26日は三島由紀夫氏著「青の時代」が題材でした。

以下の紹介がありました。
書名の「青」には、青春、青写真の意味があるそうです。
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(記者の言葉)
細い坂道が夏空へのびる。上れば、雲に届きそうだ。
港にかかる高さ27メートルの橋。潮風が床を揺らす。
宙に浮かんだようで足が涼しい。真下を高速ボートが走り抜けていく。
光る波の先に、富士がある。
欄干から鳥居崎海岸が見下ろせる。
冒頭、後の悲劇を暗示する事件が起きる場所だ。

主人公の誠は戦前、小学校に入るころ、一家で泳ぎに行く。
途中、父に巨大な鉛筆の模型(文房具店の看板)を買ってもらう。
だが、すぐ海に捨てられる。ふくらんだニセの現実はたちまち消えた。
中略
江戸以来の港町は、海軍航空基地ができたことで栄えるが、
空襲も受けたという。戦後は米軍が進駐。
今は自衛隊が駐屯している。

小説は「光クラブ事件」を起こした現役東大生をモデルにした。
昭和23年に興したヤミ金融会社が急成長する。
世間の注目を集めたが、法令違反で逮捕される。
(上野注:江副浩正さん、ホリエモンも同類ですね)
巨額の負債を返せず、自裁した。

占領下で頻発した「アプレゲール犯罪」の典型だった。
戦死を覚悟し、絶望から再出発した世代だ。
混乱と不安の中で、国や社会への怒りを抱えつつ、
未来を切望した。

作家(三島)も起死回生の心境にいた。
妹の死など虚無感に襲われながらも、書くことで生き抜こうとしていた。
ニセの英雄を描く本作には、同世代への共感、悼みがにじむ。

作家、河野多恵子は、三島作品の中で「最も魅力に富んだ優れたもの」
と書いている。
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私は、文学作品は大学時代以後は、ほとんど読んでいません。
ですが、今回は興味を惹かれて「青の時代」を読みました。
興味を惹かれた理由はこうです。
帝人時代のヨット部仲間(というより先生ですね)羽山泰夫氏が木更津に住んでいます。
最近は写真に凝っていて素晴らしい写真を送ってくれています。
その写真と日経新聞記載の写真が重なり合って目に焼き付いたからです。

羽山氏は、実は2002年に単独太平洋横断をした何人目かの偉人なのです。
1人目は1962年に世界初のヨット(エンジンなし)による
単独無寄港太平洋横断で有名になった堀江謙一さんです。
羽山氏の航海記は「貿易風を突っ走れ」として刊行されています。

以下に、上野お気に入りの羽山氏撮影写真集をご紹介します。
これらの写真は「青の時代」ではなく、「海の時代」ですね。

  館山湾です。館山湾の船形側(東京より)からの眺望です。
洲埼灯台と遠くは伊豆の大島です。

上と同所からの眺望です。
太房の鼻とその先に浮かぶ雀島。雀島の先は伊豆の天城山。
雀島は関東大震災時に上端が崩れ落ちて
上方に向いて突端が2つになりました。

同じ地点からのものです。ズームを望遠側にしています。


同じ地点(但し、浜辺に降りて)から館山方向の眺望。
(以下羽山氏解説)城山(遠く里見時代の城跡。戦時中は高射砲陣地=米軍艦載機の攻撃を受けた時は応戦した。今はコンクリート製城が建っている)や海上自衛隊基地(昔は海軍館山航空隊基地)、東京海洋大学館山実習場もある(実習場専用桟橋に皇太子時代の上皇が立たれて寒中水泳をご観覧された)。
  左側に見える小さな平らな島は平島という。
私が新制中学校3年生の時に1年生が父親と夜釣り(鯖)に行き(遊びではない実業=学校に行かず) 時化の暗夜に平島に乗り上げて親子共に亡くなった。
それから島に灯台が設置された。

保田漁港です。向こう岸は三浦半島の久里浜~剣崎方向です。   
保田漁港で、保田漁協が便宜供与で設置している浮桟橋にもやうヨットです。





話は戻りまして、私の「青の時代」の感想はこういうモノです。

常識的見解ですが、三島由紀夫氏は、やはり天才!
こういうストーリを作れる構想力もさることながら、
以下のような表現には、
よくもこういうふうに考えられるものだと感心しました。
よほどの理解力と感受性がないと理解できませんね。

その1 結婚を長い間待ち望んでいた彼女を自室に呼び込んだとき
それにもかかわらず、輝子が何の構えもしらずに、
恐怖に蒼ざめ、羞恥に苛まれ、
受け入れることと拒むこととが殆ど同じ意味しか持たぬほどに、
精神の緊張と自失の堺の、
東雲の空の陶酔に似たものに犯されてゆくさまは、
美しいというよりは、むしろ聖らかであった。
それは吝嗇の聖らかさ、修女の聖らかさ、
閉ざされた部屋に堆積した埃の聖らかさ、
水底の石にまとわりついた苔の聖らかさ、
聖者の衣服にたまった垢の聖らかさである。
清潔は必ずしも神聖さの条件ではないからである。

その2 そのあとの行為の表現
とまれここには一個の儀式が、一個の音楽があったのである。
この理不尽に進行した破綻の多い行為の下に、ある照応が、
ある抑制と調和が溌溂と目ざめていた。
輝子は純潔な、火のような裸になった。
あらゆるものを苦痛と嫌悪で表現することを片時も忘れずに、
輝子の眉と頬と唇と手は、凍った、硬い、
いたましい苦渋の表情を浮かべたまま、汗の中に溺れようとしていた。
そこには彼女が心をつくして表明しようとしている苦痛によってしか
与えられない慰藉の静けさが見られたのである。
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読後、分析屋の根性で考えました。
この濡れ場には背景があります。
主人公誠は、大秀才で理屈が仮面を被って歩いているような人間です。
その誠がある縁で彼女を知り、結婚願望でした。
彼女は、「誠が自由になるお金が50万円になったら結婚を考えてあげる」
と言っていました。
誠は、そのためにお金を稼ぐことを始めたのです。
そして、「彼女を失っても生きていける自信がついたら彼女に手を出そう」
と決心していました(上野:なんという理屈!!)。
ところが、この濡れ場の前に、誠は彼女の身辺調査を探偵に依頼して、
「彼女が、下っ端税務署員と付き合っていて妊娠3か月である」
ことを知りました。

この濡れ場では、誠がそれを知っていることを彼女には隠しています。
彼女は、誠が自分のことを処女だと思っていることを信じています。

そういう前提だったのですが、その隠し事をお互い相手に気づかれずに、
行為を遂行できるものでしょうか。
特に、かなりの経験を積んでいる女性が、
本能が優先する行為の中で、処女でないことが見破られないようにする、
そして前掲のような素晴らしい描写をされることは、
どんな演技者でも無理ではないかと思われます。

これに対して、作家はどう考えていたのだろう、という疑問が湧きました。
その答えの一つは、
「それはムリだ」と判断できるまでの経験・知識がなかった、ということ。
もう一つは、分かっていて、この矛盾・ムリを見抜けるのかと、
読者に意地悪に投げかけたのではないか、ということ。
どうなのでしょうか??

2021年7月8日木曜日

木村花事件の真相は?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 木村花さんを死に追い込んだ真相を確認します。
ねらい:
 木村花さんの名誉挽回とご冥福をお祈りしましょう。
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木村花さん (C)ORICON NewS inc.









女子プロレスラー木村花さんが2020年5月23日に亡くなってから
1年以上が経ちました。

誹謗中傷者の一人は、木村花さんの母親の損害賠償の訴えで、
5月19日、慰謝料50万円他の支払いを命じる判決を受けました。

花さんを一番激しく非難した人たちは、
2021年3月30日に大阪府の男性、
4月5日に福井県の男性が
侮辱罪の略式起訴で9千円の罰金(科料)判決を受けています。
これについては、刑が軽すぎるという批判がメディアに溢れました。

あとの人たちの侮辱罪は事件後1年経過で時効となってしまいました。

花さんの死を悼んで、改めてこの事件の真相を確認してみました。

1.当初の報道

この事件の初めの報道は、
木村花さんが出演していたテレビ番組における
花さんの態度に対する批判投稿が激しく、
それに耐えきれなくなって花さんが自殺をした、ということでした。
誹謗中傷者に対する非難を高めるものでした。

私も、「若い美人プロレスラーを死に至らしめたのはけしからん」
という反応でした。
花さんは、美人コンテストでも入賞できるくらいの美人です。

2.少しわかってきた事実

ところが、その後分かってきたことは、
花さんの態度自体がかなり悪く、
批判されても仕方がない面もある、ということになりました。
Wikipediaにこういう記述があります。
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木村はプロレスの試合用コスチュームを洗濯していたが、
洗濯機から取り出すのを忘れて出かけてしまい、
その後小林が洗濯機にコスチュームが入っている事に気づかずに
自分の洗濯物と一緒に洗濯と乾燥をしてしまった。
乾燥を行ったコスチュームは縮んでしまい、
着ることができなくなってしまった。

約10万円するそのコスチュームは
東京ドームの試合で着用するなど木村にとって
『命の次に大事』なものであった。

そのため木村は小林を
「一緒に住むんだったら人のこともっと考えて暮らせよ!限界だよ!
自分のことしか考えて行動してないじゃん」、
「自分はフラフラ過ごして分かんないよね、
死にもの狂いで頑張ってお金稼いでいる人の気持ちなんて分かんないよね」、
「一緒に生活する人を笑顔にできないやつがさ、
これから先何百人のこと笑顔にできるわけ無いじゃん、
舐めすぎだよ人のこと!」などと激しく叱責。
その後木村は「ふざけた帽子被ってんじゃねぇよ!」と
小林の帽子を投げ捨てて2階に上がっていった。
木村が去った後、小林はコスチュームを弁償したいと語った。
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3.実は、花さんの過激な態度には裏があった

ところがこの一連の花さんの態度は、
番組制作者側の「やらせ」だったのです。
ということは、
花さんを死に至らしめたのは、番組スタッフだったのです。
しかし彼らは、刑事責任を追及されることはありません。
花さんはどう思って死んだのでしょうか。

以下もWikipediaの記述です。
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母親の木村響子が、
週刊文春の取材に応じテラスハウスの炎上シーンを巡って、
木村がスタッフから指示を受けていたと証言した。
木村のスマートフォンには、木村響子の証言通り、
「やらせ」を裏付けるLINEのメッセージが多数残されていた。

木村が母や友人に語っていた「やらせ」は、
「テラハに出た当初からプロレスラーらしく振舞えって……。
1のことを100にして盛り上げて欲しいって言われて。

コスチュームの件はスタッフにめっちゃ煽られた。
『いいじゃん、あんな奴、ビンタぐらいしたらいいじゃん』って。
盛り上げなきゃと思ったけど、
プロレスラーとしてビンタはさすがにできないから、
苦しまぎれで帽子をはたいたの。スタッフは信用できないよ」
という内容であり、友人に送ったLINEでも、
「自分の仕事道具壊されて、
スタッフにカメラの前でキレろって言われて」
と送信している。

木村響子は、
「このままだと花の死が『暴力的な女子が男性に乱暴を働き、
SNSの批判を苦にして自殺した』
というストーリーで片付けられてしまう。
真相は全然違うんです。
彼女はスタッフの指示通り、ヒール役に徹しただけ。
せめて花の名誉を回復してあげたい」としている。

7月3日までに、
共演者の小林快が所属事務所を退所していたことも分かっている。
小林は週刊文春の取材に応じ、
木村が死去する8日前(5月15日)にコスチューム事件について
木村から電話で真相を明かされていたと証言した。

「番組ADが僕に軽いノリで
『トランポリンするだけじゃあ面白くないから』
ってささやいてきた。
それから『オッパイとか触ったら』と指示されたのです。
『それは違うでしょ』と断ったけど、こういう無茶ぶりは日常茶飯事。

スタッフが求めているのは恋愛とハプニング。
そしてSNSでの炎上を狙っていた」と
小林にもやらせの指示があったと話している。

フジテレビ・BPOの対応
7月3日、フジテレビが定例会見で
「フジの制作側がスケジュールや演出を含む撮影方針に従わせる誓約書を
出演者側と交わしていた」ことを明らかにした。

誓約書には「スケジュールや撮影方針(演出、編集を含む)に関して、
全て指示・決定に従う」との項目があり、
誓約内容に違反して制作に影響が出た場合
『出演者側が1話分の制作費を最低額とする損害賠償を負う』
内容も盛り込まれていた。

これについてフジは「無理強いなどはない」
「感情表現をねじ曲げるような指示はしていない」とし、
「演出とは段取りなどのことで、
スタッフの言うことを全て聞かなければならないということではない」と強調した。

しかしながら、東京スポーツの報道によれば、
「いくらスタッフの言うことをすべて聞かなくていいと言っても、
損害賠償をチラつかせられれば、従わざるを得ず、
事実上の無理強いと判断されても仕方がない。

そもそも、番組の生みの親でチーフプロデューサーの太田大氏は
『台本も指示も一切ない』と言っていたはず。
番組側も演出なしをうたい文句にしていたのに、
実際には撮影方針という名の演出があったならば、
事実上のヤラセではないか」
とある芸能プロ関係者がバッサリと斬り捨てたとしている。

事件への対応の動き
高市早苗総務大臣は、(2020年)
5月26日の記者会見の中で木村が誹謗中傷を受けていたことに対して
「匿名で人を中傷する行為は人として、
卑怯で許し難い」と発言したうえで、
匿名発信者の特定を容易にするなどの制度改正を含めた対応を
スピード感を持って実施する意向を示した。
(上野注:その後法改正等は未実施のようです)

また同日、
LINEやTwitterなどのSNS事業者でつくる
ソーシャルメディア利用環境整備機構
緊急の声明を発表し、
SNS上での嫌がらせや名誉毀損などを禁止事項として利用規約に明記し、
こうした行為を把握した場合、利用停止などの措置を徹底するとした。
法律に基づき情報を開示するよう求められた場合、
適切な範囲で必要な情報を提供する。
機構は特別委員会を設立して、さらに対策を検討するとしている。
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このようなドキュメンタリーぽい番組では、
テレビで映されているものは事実ではありますが、
そこには裏があることを想定しなければならないのです。

木村花さんの死が、
無責任な誹謗中傷や「やらせ」がなくなる契機になれば、
花さんも報われます。
あらためて、木村花さんのご冥福をお祈りいたします。

2021年7月7日水曜日

またも、製造業の不正事件発生!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 三菱電機の不正検査問題の発生原因と対策について
 考えてみます。
 日本社会に根付いている奥深い価値観が底にあるのです。
ねらい:
 モグラ叩きを続けるのでしょうか??
 そうではなく、業務遂行状態の「見える化」が必要です。
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またもか!という感じですね。
あの三菱電機が!鉄道車両向け機器の不正検査報告をしていたことが
発覚したのです。
しかも現場では、30年以上も前からそれをしていたというのです。

私は、この製造現場における不正について、当時相次ぎ発覚した
2018年3月に、当ブログで取り上げました。

この件について分析しました2020年5月発刊の拙著
「新型コロナ騒動の反省 日頃から準備しておきましょう!!」
では、以下の事件が列挙されています。
 最近の日本の製造現場不正行為一覧

企業名

発覚年月

内容

東洋ゴム工業

2017.2

船舶バルブ用ゴム製品の不正検査

日産自動車

2017.9

無資格者による完成車検査不正

神戸製鋼所

2017.10

アルミや鉄製品のデータ改ざん

スバル

2017.10

無資格者による完成車検査不正

三菱マテリアル グループ会社3社

2017.11

検査データの改ざん

東レ子会社

2017.11

タイヤ補強材の品質データ改ざん

スバル

2018.3

燃費と排ガスデータの改ざん

スバル

2018.6

新たな燃費と排ガスデータの改ざん

宇部興産

2018.6

顧客と取り決めた品質検査を不実施

三菱マテリアル本体

2018.6

品質データ改ざん

日産自動車

2018.7

検査データの書き換え、測定条件の逸脱

スズキ

2018.8

測定条件の逸脱など

マツダ

2018.8

測定条件の逸脱など

ヤマハ発動機

2018.8

測定条件の逸脱など

KYB

2018.10

国の認定基準に適合しない免震装置出荷

川鉄HD系

2018.10

免震・制震装置の検査データ改ざん

日立化成

2018.11

製品の検査不正


これ以前では、2008年の新日本製鉄やJFEスチールによる
鋼管データ捏造があり、
これ以降では、曙ブレーキ工業の検査データ改ざん不正があります。

つまり、不正が問題になって、
今回のようにトップが責任を取るような重大事になっても
現場では、粛々と不正が続いていたということになります。

因みに,KYB(カヤバ)はあれだけの「おおごと」になっても、
会社はつぶれずにそれなりの業績を維持しています。
製品の品質自体は優れていて、世界の顧客から認められているのです。
(現場からは、「それ見ろ問題ないではないか!」
という声が聞こえてきそうです)

どう見ても不可思議な不正が続けられる原因について
前掲のブログではこう解説しています。
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1.組織の意向を重んじる。

一般に家族の一員は家族のためになるように行動するのですが、
それと同じように「会社のため」を考えて行動する意識があります。
そしてその思考は、周囲で共有されています。

これは忖度の発生原因です。
忖度以外にこの状況を説明する言葉がたくさんあります。

 以心伝心
 あうんの呼吸
 言わず語らず
 ツーカー
 暗黙の了解
 行間を読む

家族の場合には「ツーカー」は一般的でしょうが、
組織の場合にもこの思考が通用するのです。

ただしその思考が通用する組織は、新興企業ではあり得ません。
伝統的な組織だけです。
これが長ずると「お国のため」に尽くすとなる思考です。

今回問題を起こしているのは財務省を始めみな伝統的組織です。
現在はそのような企業は少なくなってきていますが、
福利厚生が充実して企業の一員が家族の一員のような状態なのです。
企業一家主義と言われます。

2.「本音と建前」「身内論理の正当化」→2元規律の許容
本音と建前が違う、ということは、
自分に都合のよいようにごまかすという意味では、
おそらく世界中の民族に共通でしょう。

しかし日本の場合は、もっと深い意味があります。
本音は身内の論理に従うこと、
建前は公式の正規の論理に従うこと、を意味するのです。

長い農耕生活の歴史の中で、村社会において形成された規律が
人々の体に自然体で備わっていて、これが本音の論理です。
これに従わないと村八分になります。

これに対して、支配者が自分の都合で決めて強制する規律が
建前になります。
国で定める法律もこの位置づけになります。

人々は、表面上、建前に従っているように見せますが、
本音では従っていないのです。
こういう2元規律の中で日本人の生活は行われてきました。
当然、自分たちの本音の規律が優先です。

アメリカにはこのような2元規律はありません。
伝統的な歴史文化がないのですから、
すべて後付けで自分たちが取り決める「法」の一元規律です。

この観点から、不正事件を見ると、極めて明快です。
単純に自分たちの身内の論理で事を運んだということです。

この身内の論理はどこかの企業の風土ではなく、
日本国民の思考風土ですから、
多くの企業で行われていて何ら不思議はないのです。

問題はなぜ今一挙にその不正が表ざたになったのか、です。
それは、神戸製鋼の事件をきっかけに、
ほとんどすべての製造企業のトップが
「うちは大丈夫か、徹底的に調べろ」と指示をしたからです。

後でバレルととんでもないことになるので、
トップは本気で調査を指示したのです。
身内の論理を超えさせる強い指示だったのです。

だから次から次へと「不正」事実が露呈したのです。
「そういうようなことはみんなやっていた」
ということが実態でしょう。

製品検査の不正は、
「正式の基準自体(建前)が厳しすぎるので実用上はこれで問題ない」
それが会社の利益につながるという判断です。
不正をしている、法に反しているなどという意識は
まったくないのでしょう。
ですから、何年も何年も引き継がれているのです。
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現場は「何も悪いことをしているわけではない」と思っているのです。
製造現場不正が問題になってから10数年経っても
この不正がなくならないのですから、根が深い要因です。

これの対策は、前掲拙著では以下の図のように整理しています。

「目的要因」は「コストを削減したい」ということなので
対策不要です。

「間接要因」としては、
報告を手で作成できるようになっているから悪いので、
「報告を自動作成する」が対策です。
今回の三菱電機でもその対策検討が述べられています。

「直接要因」は、「虚偽報告をする」ということですので、
厳罰化等によってこれを阻止するしかありません。

「環境要因」は、「事業採算に余裕がない」は対策不能です。
もう一つの「環境要因」「身内の論理優先の倫理観がある」の対策は、 
「内部統制の強化」によって、不正が行われないようにすることです。
この対策も事件が発覚すると、繰り返しその必要性が叫ばれるのですが
徹底は難しいようです。
身内の論理を否定するトップの強いリーダシップが必要です。 

管理階層の深い大企業では、
トップのリーダシップの浸透はたいへんだと思われます。
問題を起こしている製造現場は、すべて大企業で、
トップから見ると「ブラックボックス」になっているのです。

検査報告書の自動作成だけでなく、
業務遂行状態把握全般の自動化・見える化が必要です。