目的:
「空飛ぶクルマ」について整理してみます。
ねらい:
皆さまは「空飛ぶクルマ」に期待されますか?
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2.空飛ぶクルマの利点
4.主な機体の技術仕様 以下の図をご参照ください。
試験飛行は数社が成功させている。
日本のスカイドライブ社は飛行試験実施中。
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本項は、學士會会報2022⁻Ⅰ掲載の中野冠 慶応大学院附属システムデザイン・マネジメント研究所顧問の「『空飛ぶクルマ』開発最前線と実現に向けた課題」のご紹介です。
これは講演記録です。
以下にその要点を表にまとめました。
ドローンと比較すると人間が乗るという点が優位で、
ヘリコプターと比較すると小型であることと、
道路も走れることが優位です。
私としては、こんなものがたくさん空中に存在するとなったら、
鬱陶しくてたまりません。
これでなくては、という用途に限定すべきであると思います。
この講演記録の結論はこうなっていました。
おそらくそのとおりでしょう。
【普及時期の予想】
空飛ぶクルマは2025年以降、
まず、海辺の遊覧飛行から実現するでしょう。
飛行時間が10分程度ですむのでバッテリーの制約がなく、
天気が悪ければ飛行中止にできるからです。
しかも遊覧なので、離着場が1か所で済みます。
2点間の運航に比べ、人件費も整備費も少なく済むので、
事業性が高くなります。
2030年以降には、
救命救急医療や二次交通で利用が本格的になり、
2035年以降、自家用車や社用の利用が一般的になるでしょう。
ただ、大都市は社会受容性が低いので、
地方都市間交通での利用が先行するでしょう。
2040年以降になれば、大都市エアタクシー、
離島や過疎地での利用に事業性があることでしょう。
1.空飛ぶクルマの方式
方式 |
特徴 |
電動垂直離着陸機 |
垂直に離着陸するので滑走路不要 空飛ぶクルマの中心。 |
空陸両用車 |
車から翼が出て航空機に変身する。 滑走路が必要。 |
2.空飛ぶクルマの利点
項目 |
内容 |
低価格 |
ヘリコプターの遊覧飛行は10分で1人2万5千円だが、空飛ぶクルマだとその3分の1~4分の1になる。 |
運転が簡単 |
自動操縦、遠隔操縦 |
道路も走る |
ドア・ツー・ドアの実現 |
斬新的な意匠デザイン |
容易である。 |
3.空飛ぶクルマの利用法
区分 |
利用法 |
タクシー |
大都市内、地方交通、二次交通 |
所有 |
個人、企業オーナー、大企業 |
公共 |
エアメトロ、災害救助、救命救急医療、警察 |
地方活性化 |
離島、過疎地、テレワーク |
観光・エンタメ |
遊覧観光、レジャー、観光地間輸送 |
4.主な機体の技術仕様 以下の図をご参照ください。
5.空飛ぶクルマの普及課題
項目 |
注 |
安全性 |
落下・衝突のリスク回避 |
飛行の保証 |
悪天候だと飛べない |
社会受容性 |
騒音、衝突の不安、など |
サイバーセキュリティ、テロ対策 |
|
離着陸時の吹き下ろし対策 |
公共スペースでの離着陸に際し問題となる。 |
自動運転 |
|
運航費の低減 |
|
バッテリーの性能向上 |
|
6.空飛ぶクルマの商業運航認可予定
時期 |
認可予定企業 |
2022年 |
独ボロコプター社 |
2023年 |
欧エアバス社、米ジョビー・アビエーション社、 |
2024年 |
独リリウム社、中国イーハン社、米ウィスク社、米ベル社 |
日本のスカイドライブ社は飛行試験実施中。
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