目的:
情報システムの要件定義のあるべき姿を知っていただきます。
ここでも「目的・ねらい」の確認が極めて有効なことを
知っていただきます。
ねらい:
この要件定義のあり方、それを基にした研修をご検討ください。
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今月はほぼ1カ月、この作業にかかりきりでした。
ある大手情報サービス業のお客様のご要望に対応したものです。
従来の要件定義のガイドや研修では、
そもそもの要件定義の目的が不適切であるために、
全体感がないものがほとんどでした。
そこで、当社では要件定義の実施目的を
「システム開発を実施する意思決定である」として、
そのために必要な作業をトップダウン的に整理しました。
実はその「整理」は約10年前にしていまして、
今回開発したのはそれをベースにしたコンパクトな研修です。
研修は2日間です。
その時間割を示します。
このアプローチは、
システム企画方法論であるMIND-SAと同じです。
要件定義の実施目的は「システム開発の意思決定である}
↓
意思決定をするためには何が必要なのか。
↓
新システムの価値・効用と必要資源である。
↓
新システムの価値=システム開発の「目的・ねらい」
必要資源=工数・費用と時間の見積り
↓
それが可能となるところまでシステムの内容を明らかにする
(価値の評価や見積りに関係しないものは具体化しない)
ということで、要件定義段階でどこまで検討すべきかの
線引きが明確にできるのです。
これに対して、従来のアプローチは
「システム開発内容を固める(=システム開発の要件)」
というアプローチです。
ボトムアップアプローチであるとも言えましょう。
定まりません。
本来の目的からするとやりすぎだったり不足したりします。
いい加減な内容になってしまうのです。
今回作成した要件定義の成果物関連図をご覧ください。
これは、成果物間の関連を示したものです。
こちらは、その成果物の位置づけを示しています。
前提条件の規定: スタート地点の要求条件確認です。
設計資料: 要件定義段階の検討成果物の中心です。
定義資料: 設計の詳細化ですが、
要家定義段階の主役ではありません。
説明資料: 意思決定者・システム利用者への説明用資料です。
要約資料: まとめ資料です。
と区分しています。
この中の定義書類は、今後のためにメモ的に作成するか、
必須の成果物を裏付けるために必要な範囲で作成するかです。
これらの完成は次の工程である外部設計以降になります。
この研修は、「これから要件定義もできるようになろう」
という方々への強力な指針となります。
ご関心ある方は当方にお尋ねください。
因みに、現在ある雑誌で
「手戻りしない要件定義」という解説が連載されていますが
その元祖は当社なのです。
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