【このテーマの目的・ねらい】
目的:
本当のところ、
現時点で在日米軍は意義があるのかを検討します。
中国は今後どのような日本対応をしそうなのかを想定してみます。
ねらい:
今後の推移を見守りましょう。
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別項の「日米同盟のコスト負担、どっちが多い??」を書いていて、
気が付いたことがありますので、これを書きました。
ご承知のように現在の日米同盟は、
「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」
(1960年締結)に基づいています。
当時は、
米国をトップとする自由主義国家とソ連を代表とする共産主義国家が
世界の覇権を争っていました。
その状況の下で、
日本は極東における最前線で共産主義国家と対峙していました。
したがって、日米同盟は米国にとって非常に重要な意義を持っていました。
ところが、1991年のソ連崩壊により、
共産主義国家と自由主義国家の争いは終結しました。
それにもかかわらず日米同盟はそのまま継続しています。
日本から見れば、現在の脅威は中国であり北朝鮮なのですが、
現在の米国からしますと、中国はライバルですが敵国ではありません。
米国の現在の敵は、イスラム原理主義とそれを保護するイスラム国家です。
2001年の9・11事件を起こすような勢力はまさに敵国です。
米国は、1960年のフセイン大統領拘束(死刑執行はイラク国)に始まって、
2011年の9・11事件首謀のアルカイダの指導者ビン・ラディン殺害、
2019年10月のイスラム国最高指導者バグダディ殺害
2020年1月のソレイマニ・イラン革命防衛隊司令官殺害まで、
多数の攻撃を仕掛けています。
米国として恐れているのは、アルカイダやイスラム国、
あるいはそれらの後ろ盾をする国が原爆を仕掛けてくることです。
9・11を起こすような勢力が核兵器を持てば、
それを使う可能性は十分ありえます。
したがって、米国はイランの核保有に非常に神経質です。
北朝鮮についても米本土に届く核兵器は脅威です。
北朝鮮も「何をしでかすか分からない国」ですから、
米国に対して十分脅しになるのです。
そういう中では、極東の拠点は大きな意義を持ちえません。
日本の分担金増大を要求して、いやなら引き上げるというのは、
現在の米国の国力からしても十分あり得ることです。
では日本にとっては、在日米軍はどのような意味を持つのでしょうか。
日米が敵国と見なす、あるいは敵国となり得る国はどこでしょうか。
北朝鮮と中国です。
在日米軍がその2国の日本攻撃の抑止力になっているかというと、
形式的には、抑止効果があるように見えますが、
彼らが、日本本土を攻撃するメリットは何もありません。
中国の日本に対する「侵略」は、攻撃ではなく、
中国人の大量移民です。
日本は人手不足です。中国よりは生活環境がマシです。
日本に来たがる中国人はかなりいるでしょう。
したがって、中国は中国の国力増大に合わせて、
日本に対して「開国」(移民受け入れ)を要求してくるでしょう。
従わなければ、日本からの輸入禁止や制限で脅すでしょうね。
なし崩しに日本は中国化していきます。
チベットやモンゴルなどと同じ手口です。
北朝鮮も、日本を攻撃する意味はありません。
攻撃する可能性をちらつかせて
経済支援、経済交流を引き出したいでしょう。
これらの動きに対して、日米同盟は何らの力も持ち得ません。
そうしてみると、日米双方とも日米同盟については
現実的な有効性を見出すことはできないのです。
そのあたりを冷静に分析して
米軍も日本も無駄な費用支出はやめるべきではないでしょうか。
過去にこだわらないトランプ大統領の言動は、
本件に関しては正解だと思われます。
いかがでしょうか?
と、考えましたが、在日米軍の日本の便益には
島嶼防衛があります。
具体的には尖閣諸島問題です。
これは、在日米軍の後ろ盾がなければ
中国の言いなりにならざるを得ないでしょう。
この便益をどう見るか、です。
今の年間数千億円の負担がそれに見合うのでしょうか?
あらためてその検討もしてみる必要がありそうです。
2 件のコメント:
全く同感です。
沖縄の海岸を埋めたてて、空港を作るなど、ナンセンスの極みです。
匿名さん
コメントありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。
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