【このテーマの目的・ねらい】
目的:
がん治療の最先端の状況を知っていただきます。
ねらい:
がんの治療法に関心のある方は是非本書をご覧ください。
本稿は、日本経済新聞社編の「免疫革命 がんが消える日」
のご紹介です。
小野薬品工業のオプジーボなどの新しいがん治療法が
注目を集めています。一般にはその効果よりも、
1千万円単位の薬代の高さが注目を集めています。
しかし、これらの薬が効いた実例は驚異的で
がん患者さんの垂涎の的となっているのです。
多数の驚異的成功例や成功率を上げるための改善の取組み
が紹介されています。
◆新しい免疫療法の仕組み
◆他の療法との組み合わせが有効
本書は、
「がんは不治の病ではなくなる。遅くても10年以内に」
という、オプジーボの開発者の一人である
2013年文化勲章受章者本庶佑博士の言葉で締めくくられています。
人類の期待に応えられるようになって欲しいと思います。
すなわち、「命も金で買える」状態ではなくなって欲しいのです。
参考までに、
当書の内容からがんの治療法を整理すると
このようになります。
がんの治療法の比較
治療法
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方式
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問題点
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副作用
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外科手術 |
がんの部位を切除する |
切除できない臓器もある。
転移が始まっていると全面切除は困難
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副作用ではないが再発のリスクがある。 |
放射線治療 |
放射線をがん細胞に照射してがん細胞を死滅させる。 |
がん細胞だけに照射することが困難。
がん細胞が広がってしまっている場合、使用困難。
|
正常細胞も殺してしまう。 |
抗がん剤 |
免疫細胞のがんに対する攻撃力を強める |
個人特性・がんの種類により効果のある抗がん剤の選択が試行錯誤 |
吐き気・食欲不振で体力消耗。抵抗力低下。脱毛。 |
分子標的薬
(イレッサ)
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がんの増殖に関する分子を狙い撃ちしてがんの増殖を止める。 |
研究停滞。 |
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初期の免疫療法 |
丸山ワクチンなどワクチン方式
ハーセプチン、アバスチンなど抗体薬
インターフェロンなどサイトカイン療法
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効果が限定的、
再現性がない、
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免疫力強化療法 |
強力な免疫細胞を体外で培養し身体に戻す免疫細胞療法 |
開発途中 |
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免疫療法
(オプジーボ、キイトルーダ、ヤーボイ)
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免疫力を強化するのではなく、がん細胞からの攻撃をプロックする方式。
(がん細胞が行使する免疫細胞の免疫力を骨抜きにするブレーキ機能を無力化する)
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どういう場合に効き、どういう場合に効かないかが分かっていない。
副作用の発生要因も分かっていない。
薬代が高価。
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発生率は抗がん剤に比べて多くないが、間質性肺炎、糖尿病関連など重篤な副作用もある。 |
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