2015年12月24日木曜日

1502「『当たり前の経営』と言いますがたいへんな変革の実現報告です!!」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 SCSK殿のその後の状況の一端をご紹介します。

ねらい:
 あらためて、「革新」について考えてみましょう。

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その号では,SCSK㈱殿が中井戸会長のリーダシップの下で、
日経新聞社が主宰している「人を活かす会社」ランキングで
2年連続首位を獲得されるだけの成果を
(その時点では単年度首位でした)
上げられていることをご紹介しました。

http://uenorio.blogspot.jp/2015/02/blog-post_2.html

現在、システム企画研修社は、
同社のいわゆる上流工程実施能力を高めるための大量集中研修を
お手伝いさせていただいております。

同社としてはかなりの人財投資です。

こういう取り組みも、同社がますます強くなっていくことに
大きく貢献するだろうと思われます。

「貧すれば鈍する」の真逆で
「冨すれば冴える」という状況なのです。

皆様も「やってみなはれ!!」ではないでしょうか。

以下は同号からの転載です。
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人のみが経営資源である情報サービス業界において、
トップのリーダシップで一流会社を作り上げることができる
ことを示された
中井戸会長の貢献は非常に大きいと思います。

残業削減は、社員の健康配慮と
疲れていては質の高い仕事ができるわけがない
という思いから始めておられます。

初めは先を読んでいたのではなく、
収益減を覚悟していたのだそうですが、
結果は増収、増益、増配となりました。

以下の好循環が回ったのです。

 残業しない 
  ↓
 業務の効率化 
  ↓
 ゆとりの発生
  ↓
 先を考えるようになる
  ↓
 夢を描く
  ↓
 ワクワク感が生まれる
  ↓
 元気な職場になる
  ↓
 さらにゆとりが生まれる

そこで社員たちは、
これから先のことを考えるようになっているのだそうです。

(以下太字は中井戸会長のメッセージ)
1万何千人を養うためには、
既存のビジネスモデルは
維持しなければもちろんいけないわけですが、
10年後を見据えた活動を、
水面下では始めるべきだと思っています。

それで一つずつ確実に成果を上げる。
成果が上がれば、少しずつそちらの事業化に取り組み、
シフトさせていく。そんなことをやりたいですね。

働き方改革に関しては、
せっかくこういう取り組みが始まっているので、
業界のリーダーになるために、
この動きを継続して、さらに課題があれば潰していき、
本当に生産性の高いホワイト企業というブランディングを
確立していきたいと思います。

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商社を親会社に持つというのが、
当社の特色の一つだと思うので、
ビジネスを企画し、プロデュースするところから、
一緒に組み立てていくような取り組みを全体として
いくつかやっていきたいと思います。

足元で思うのは、スマチャレもそうなのですが、
時間をコントロールしやすくするためには、
仕事を受ける側ではなく、つくる側になる必要があると
思います。

これもビジネスプロデュースに帰結するのかもしれませんが、
いわばこの業界でも上流に位置することが、
つまりは大切なのだという意識が強くなってきました。

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ほんとうにこういう状況が実現するのならマジックに近いです。
中井戸会長はマジシャンだ!ということになります。

つくづく思いますが、頑張るのは社員ですが、
会社を変えるのはトップである、ということです。

上野則男のブログ2015年のベスト10はどうなったでしょうか?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「上野則男のブログ」2015年のベスト10を知っていただきます。

ねらい:
 今後の閲覧の参考にしていただきます。

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今回は2016年1月号です。
そこで2015年の参照数ベスト10をご紹介いたします。
その内の後日談または続きの論があるもの(以下で太字表示)については、
別項で取りあげました。

なお、
2015年はヒット作品がなく1位でも1000アクセスいきませんでした。

以下で4ケタの数字は掲載年月を示します。

1.1502「当たり前の経営」と言いますがたいへんな変革の実現報告です!!
 
2.1504「SEは死滅する」ですって??

3.1504「システム子会社問題に終止符を」ですって!

4.1502「『反日韓国』の自壊が始まった」もうあまり韓国を責めたくないのですが

5.1501 やればできる!!箱根駅伝青学大優勝の奇跡??

6.1503「答えは必ずある」マツダの素晴らしい挑戦!!

7.1506「家族という病」ですって??

8.1503「絶望の裁判所」

9.1502 日本国危うし!歴史から学ぶ「国が滅ぶとき」

10.1508 インダストリー4.0 ドイツが製造業の覇権を狙う!

11.1502 日本のイスラム国対応はどうだったのでしょうか??


12.1503 マクドナルドの沈没


こうしてみるといくつか分かることがあります。

1)著書の紹介ものが多い。
 著書の紹介以外は4編です。
 4編のうち1編(マクドナルドの沈没)は
 著書名をタイトルに入れていませんが、著書の紹介が主です。

 上野個人の意見は聞きたいとは思われていないようです??
 12月に「研修室を作りました」という「自慢の」記事を掲載しましたが、
 見てくださったのは僅か15人です。

 なおこの数には、
 印刷版でお届けしている方の閲覧数は含まれていません。

2)後半は不振です。
 前半が12編中11編です。
 6月も1編ありますが、あとは4月以前です。
 後半は会社の経営がたいへんで
 ブログに気合いが入っていなかったのでしょうか。
 反省です。

今後とも頑張りますので、
応援よろしくお願いいたします。

2015年12月1日火曜日

研修室を作りました!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 当社の小さな研修室がオープンしたことを知っていただきます。
 そこで始める寺小屋式研修を知っていただきます。

ねらい
 一度、覗きにきてください。
 研修に参加してみてください。

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一念発起して?研修室を作りました。
といいましても10人定員の小さなものです。
写真をご覧ください。

















ここで「寺小屋」式の研修をさせていただこうと思っています。

封切りは「フォワードコンソーシアム」主催のこういう研修です。


身の回りの業務改善実践シリーズ                                ※ 原則毎週開催

II-1 改善対象の選定
2.5時間
15:00~17:30
2016年  1月13日(水)
II-2 改善目標の設定
5時間
13:00~18:00
            1月19日(火)
II-3 改善策の検討
5時間
13:00~18:00
            1月26日(火)
II-4 改善実施計画の設定
5時間
13:00~18:00
            2月 5日(金)
II-5 改善実践研究会
5時間
13:00~18:00
            4月(追って決定)

日夜、エンハンス業務(保守業務)で苦労している方むけに、
楽になる方法を伝授する内容です。
最後に、習った手法で自分の業務の改善をして発表会に参加したら卒業となります。
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こういうのもあります。

積極的提案力強化実践シリーズ                                   ※ 原則隔週開催


P-2  隠れたニーズを引き出す手法

7.5時間
9:30~18:00
2016年  2月 9日(火)
P-4  的確にニーズを引き出すインタビュ手法
5時間
13:00~18:00
             2月16日(火)
P-6 お客様に感心いただける提案書作成手法
5時間
13:00~18:00
             3月 1日(火)
P-8 お客様に納得いただける説明手法
5時間
13:00~18:00
             3月15日(火)
P-9  積極的提案実践事例研究会

7.5時間
9:30~18:00
              5月(追って決定)

お客様からの依頼案件に対して「言いなり」で対応するのではなく、
その真意を探って「正解」「優等解」を提案して
お客様から「お褒め」をいただく方法の学習をしていただきます。
こちらも実践発表会があります。

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このほか、
エンハンス(保守)業務の実作業(変更対応処理)を
画期的な方法で標準化する手法の研修も予定しています。
(製造品質の向上研修 2016年2月23日スタート)

詳細は以下のフォワードコンソーシアムのホームページを
ご覧ください。
http://www.forward-consortium.com/pg264.html

ぜひ、この寺小屋塾にご参加ください。



「トヨタの自工程完結」 スタッフの改善どうしたの?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 トヨタの生産現場での「自工程完結」アプローチを
                             学んでいただきます。
 トヨタのスタッフ部門の業務改善アプローチを知っていただきます。
 それが日本の低労働生産性の改善に役立つかどうかを
                             考えていただきます。

ねらい:
 自工程完結アプローチの有効性について考えていただきます。
 
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「自工程完結」とは、自工程の不備を次の工程に持ち込まない、
「不備は検査工程で見つけるからよい」と思ってはいけない、
という意味です。

著者は、トヨタの副社長も務められた佐々木眞一氏です。
自ら改善を主導された方です。

分業をしていると、ややもすると上述のようなことがよく起きます。

(上野)
「外注依存していると、
自工程の不備を次工程の他人がリカバリしていますが、
他人のことなのでそのまま不備発生状況が温存される」

ということを私もこれまでの知見から痛感しています。
したがって、「内製化せよ」という主張もしているのです。

トヨタの生産領域でそういうことがあって
それを改善したという事例が前段で述べられています。

トヨタの生産現場でもそういうことがあったのか、
ということはやや驚きでしたが、
どちらかと言えばその改善は当たり前のことです。

私の関心事は、
本書の主テーマであるスタッフ領域で
どう改善が行われたのかという点でした。

この改善は
「最悪の日本の低労働生産性」の改善に直結するからです。

「自工程完結」も基本的には業務の改善、業務の標準化です。
そこに「後工程を意識して業務を見直す」
という視点が加わるところが「自工程完結」のミソなのです。

事例はこういうものでした。

事例1
メンテナンスや故障、事故などに対応するための
補給用部品を共販店を通じて販売店や修理業者へ供給する
国内部品部の仕事の改善です。

体制の縮小に対応するための改善でした。
はじめは業務仕分けをして業務のカットをしました。
20件年間600時間の削減を達成しました。

次いで改善に取り組みました。
その例は、共販店別売上高計画のの策定業務です。

この売上計画は、
国内部品部として共販店の自社計画(これが後工程です)
のベースにするために作成していました。

細かな品目積み上げをやめ
大括りで売上高目標を提示するように変えたことで
100時間の工数が50時間になりました。

他にも似た事例が紹介されています。
1年間で合計30件年間600時間の削減が実現しました。

あるときには必要だったものをそのまま踏襲しているという
よくあるケースです。
現時点で「ないと困るのか?」と後工程に問うことによって
改善や削減が可能となるのです。

以下の記述がありました。

「やめても困らない資料を作っていたことで、
部内も非効率になっていたけれど、
余計なものを作ることで、
実は後工程の担当者や共販店も非効率にしていた
ことに気付いたと言うのです」

事例2
160名が所属する部品事業部の
国連向け部品手配業務の改善です。

お客様が見えづらく
お客様に対する意識を高めるための取組みを
進めていきました。

国連機関にはトヨタが直販しています。
必要な補給部品については
国連から直接部品事業部に
オーダーが入るようになっています。

他の代理店経由取引であれば、
オーダーはいわゆるEDIシステムで自動化しているのですが、
国連との取引は手作業でした。
非常に複雑な仕組みだったようです。

オーダー手配データは17項目ありました。
この作業を分析整理して標準化し
詳細なマニュアル作りを成功させました。



























著者はこういう解説をされています。

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部品事業部では、「仕事の質改善」「仕事の質向上運動」
といった呼び名で、取り組みを進めています。

その中で、「自工程完結」的な考え方やポイントの一部を、
自分たちの業務改善に合うように取り入れているということです。
それでもまったくかまわないと思っています。

チームで取り組みを進めているのは、
一人ひとりが仕事の改善を図るだけでなく、
チームでやることによっていろんな知恵が出てくることを
期待してのことです。

チームワークのもとで仕事をし、
それが業務改善につながっていくサイクルができ上がってきた、
と語っていました。

大きな変化は、若い社員にも問題に対する当事者意識が
生まれてきていることです。

誰かがやってくれる、ということではなく、
自分たちがやるんだという意識が目に見えて
強くなったそうです。
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著者は
スタッフ部門の仕事における「自工程完結」(改善業務)
のポイントを以下のようにまとめておられます。
解説は上野が付けています。

1.「目的・ゴール」をはっきりさせる
 これがトップということは我が意を強くします。
 私どもが主張する「「目的・ねらいの重視思考」は
 まさにそれです。

2.「最終的なアウトプットイメージ」をはっきりさせる
 これは1.の延長です。
 私どもは「目的・ねらいの定量化・具体化」と言っています。

3.「プロセス/手順」をしっかりと考え、書き出す
 1.がWHY、2.がWHAT、この3.がHOWです。
 WHY、WHAT、HOWと来ています。

4.次の「プロセス/手順」に進んでよいかを判断する基準を決める
 工程の完了基準を定めるということです。
 これは大事ですが、
 生産工程と違って業務領域ではこの徹底は難しいですね。
 でもそれがいい加減なために
 システム開発では頻繁に手戻りが発生しているのです。

5.正しい結果を導き出すために「必要なもの」を抜け・漏れなく出す
 生産領域ではこれを「良品条件」と言っているようです。
 標準化で規定する業務標準のことのようです。
 上記2.の詳細化ということでしょう。

6.仕事を振り返り、得られた知見を伝承する
 振り返りは完全動作の基本です。

自工程完結のメリットは以下の10項目だそうです。

一般的な標準化による業務改善の効果と
組織横断的な改善による効果とが含まれています。
10項目の多くは前者でも実現できる効果です。

後者に〇を付けました(上野)。
この効果は大きいものです。

「自工程完結」は後工程との関連を意識した改善ですから
このメリットが挙げられるのは当然でしょう。
ここに「自工程完結」の特色があるのです。

〇1.部分最適がなくなる
  これは非常に大事なことです。

2.上司が進捗確認できるタイミングを作れる
3.上下左右のコミュニケーションが深まる
〇4.各部署の固有の強みを最大限に活かせる
5.部門内の情報共有が進む
〇6.会議が減る
〇7.理不尽なところが見える
  これも見える化の大きな効果です。
 
8.失敗が減り、妥協がなくなる
9.生産性が上がる
10.モチベーションが上がる

総括しますと、
大分前にトヨタのスタッフ部門の改善は遅れていると
ある識者が仰っていましたが、
漸くそこに火が点いたということです。

一般的な標準化による業務改善との違いは
後工程を意識して、後工程と連携した改善する
という点です。

この着眼は生産現場の改善からの類推で、
当然といえば当然ですが、
縦割り分業を旨とする多くの日本企業にとっては
非常に有効なアプローチといえます。

後工程の最後はお客様ですが、
お客様視点を含めた「自工程完結」のアプローチは、
日本の生産性改善に貢献できるものです。

みんなで頑張りましょう!

「すぐやる脳」のつくり方 茂木健一郎

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 茂木先生の「すぐやる脳」の内容を知っていただきます。
 
ねらい:
 原著でもう少し研究していただきます。
 実践できるようになるといいですね。

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茂木健一郎先生の著書です。

日本企業は「すぐやらない」ので、
何とか「すぐやる」ようになっていただけないものかと
研究してみました。

茂木先生の著書はたいへん読みやすく論理展開も明快です。
やはり「脳」がいいのですね。

導入部はこうなっています。
「私たちはなぜ、すぐ行動できないのか」です。
そこには興味深いことが書かれています。

「まじめに生きるほど、行動力が失われる」
「深く考えない方が、うまくいく」
「(いろいろな両立を諦めて)やらないことを決める」

内容をよく読んでみると、
一つ一つは「なるほど」なのですが全体像がよく見えません。

そこで私が、僭越ながら以下のように整理してみました。

すぐやる脳の実現方法
HOP!
脳を活性化する
STEP!
迷いを取り除く
JUMP!
すぐ決める

1 脳をやる気にさせる!

2 頑張る!

3 締め切りを作る!

4 リスクを取る

5 安住しない

6 深く考えない

7 瞬間トップスピードの実現

8 ベストエフォート方式での決定

9 潜在意識の活用

10 脳内に柔らかいToDoリストを作る



以下茂木先生の解説をご紹介します。

1.「脳をやる気にさせる」は、第4章を
「脳をやる気にさせる『自律』のメカニズム」として、
以下の項目を解説されています。

 命令されると、脳は自分から動けない
 ゲーミフィケーションで脳に遊び心を持たせる
 自分と対話できる人が、最後に勝つ!
 小さな成功体験で脳のやる気は生み出せる
 最高の脳内環境「フロー」への入り方
 大切なのは、他人を意識しないこと

読んでみたくなりますでしょう?どうぞ!!

2.「頑張る」については、
第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」の冒頭に
「『頑張る』は脳のロケット噴射」という項で
頑張る気の有効性を説明されています。

3.「締め切りを作る」については、第3章の
「安住しない人が未来の成功を手に入れる」の中で、
「誰もがクリエイティブになれる『締め切り』の力」で
締め切りに合わせて脳がフル回転する事例を多数紹介されています。

上野注:締め切りのはっきりしない「お役所仕事」はダメですね。
工程ごとに締め切りを決めて仕事をししましょう!!

4.「リスクを取る」については、第2章
「リスクを取って『すぐやる脳』に!」で
以下の展開をされています。
 
 「おっちょこちょい」が、うまくいく!
 不安の中に成功がある
 ネガティブな人ほど、大きな結果を叩きだす!
 「すぐやる人」とナルシストの違い
 「芯の強い自分」を持て!

リスクがあるからとぐずぐずしていたのでは、
この時代は負けです、と言ってます。

5.「安住しない」は、第3章
「『安住しない人』が未来の成功を手に入れる」として
以下の展開をされています。

 脳を「家賃収入がない状態」に置いてみる
 「すぐやる脳」で時代の先を読め!
 人工知能に負けない人間の戦略とは?
 「飽きっぽい人」が世の中を変える!
 「好き」にこだわれば感性は磨かれる
 誰もがクリエイティブになれる『締め切り』の力(前掲)

迷いは、今のままを望む心が
新しいものごとに飛び込むことをブロックするのです。

「リスクを取る」と同じことで、
「このまま」の先には衰退しかないのです。

6.「深く考えない」については、
第1章の「『すぐやる脳』と『ぐずぐず脳』」の
「私たちはなぜ、すぐ行動できないのか」の中で
「深く考えない方が、うまくいく!」
と「迷いなさんな」と説いておられます。

7.「瞬間トップスピードの実現」については、
第1章の「すぐやる脳」を作る三つの法則の中で
「瞬間トップスピードを習慣化する」と

第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」の中で
「『瞬間切り替え』で圧倒的な実力が身につく!」で
その有効性を説いています。

明石家さんまさんや、松本人志さんがリハーサルなしの
ぶっつけ本番で大役を果たしていることを例に挙げています。

これは、
脳にある眼窩前頭皮質と背外側前頭前皮質という部位の働きなので、
一所懸命訓練するとできるようになる、というご託宣です。

たしかにそれができればいいですねーー

8.「ベストエフォート方式での決定」とは、
これも前掲の三つの法則の中の一つです。

分かりやすく言えば、「完全を目指すな」
「ほどほどのところでまとめろ」(諦めろ)
ということです。

たいへん良い指針だと思います。

今のご時世で完全を考えていたら
いつまで経ってもでき上がりません。
これでは負けですね。

9.「潜在意識の活用」
この点については第5章で
「意識と無意識の舞台裏」というタイトルで
軽く取りあげているようですが、
かなり重視していると思われます。

前掲の三つの法則の一つに
「雑談の時間を作る」として雑談のススメがあります。
雑談によっていろいろな情報が頭(潜在意識)に入っていると
いざという時にいいヒントとして出てくるということを
言っておられるのです。」

10.「脳内に柔らかいToDoリストを作る」は
第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」で
「脳内に柔らかいToDoリストを作れ」
という項で解説されています。

ToDoリストはやるべきことの一覧表なのですが、
これを紙などに書かずに頭の中に入れておけ、
と言っておられるのです。

書くとそれを見ないと忘れてしまう、
脳の中に入れておけば常に参照でき、
何かの時に関連したことが浮かんできたりする、
と言われています。

たしかに、そのとおりです。
同感ですが、そんなにたくさんはできませんね。

ということで、確かに名指針が多数です。

たいへん参考になりましたが、
日本企業でどこまで取り込めるでしょうか。
今後の私の研究課題とさせていただきます。

こんな要件定義の研修を作りました!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 情報システムの要件定義のあるべき姿を知っていただきます。
 ここでも「目的・ねらい」の確認が極めて有効なことを
                           知っていただきます。

ねらい:
 この要件定義のあり方、それを基にした研修をご検討ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今月はほぼ1カ月、この作業にかかりきりでした。

ある大手情報サービス業のお客様のご要望に対応したものです。

従来の要件定義のガイドや研修では、
そもそもの要件定義の目的が不適切であるために、
全体感がないものがほとんどでした。

そこで、当社では要件定義の実施目的を
「システム開発を実施する意思決定である」として、
そのために必要な作業をトップダウン的に整理しました。

実はその「整理」は約10年前にしていまして、
今回開発したのはそれをベースにしたコンパクトな研修です。
研修は2日間です。
その時間割を示します。
 



このアプローチは、
システム企画方法論であるMIND-SAと同じです。

要件定義の実施目的は「システム開発の意思決定である}
   ↓
意思決定をするためには何が必要なのか。
   ↓
新システムの価値・効用と必要資源である。
   ↓
新システムの価値=システム開発の「目的・ねらい」
必要資源=工数・費用と時間の見積り
   ↓
それが可能となるところまでシステムの内容を明らかにする
(価値の評価や見積りに関係しないものは具体化しない)

ということで、要件定義段階でどこまで検討すべきかの
線引きが明確にできるのです。


これに対して、従来のアプローチは
「システム開発内容を固める(=システム開発の要件)」
というアプローチです。
ボトムアップアプローチであるとも言えましょう。

これだと、どこまでのことを決めればOKなのかが
定まりません。
本来の目的からするとやりすぎだったり不足したりします。
いい加減な内容になってしまうのです。

今回作成した要件定義の成果物関連図をご覧ください。
 



























これは、成果物間の関連を示したものです。





























こちらは、その成果物の位置づけを示しています。
 
 前提条件の規定: スタート地点の要求条件確認です。
 
 設計資料: 要件定義段階の検討成果物の中心です。
  
 定義資料: 設計の詳細化ですが、
         要家定義段階の主役ではありません。
 
 説明資料: 意思決定者・システム利用者への説明用資料です。
 
 要約資料: まとめ資料です。

と区分しています。

この中の定義書類は、今後のためにメモ的に作成するか、
必須の成果物を裏付けるために必要な範囲で作成するかです。
これらの完成は次の工程である外部設計以降になります。

この研修は、「これから要件定義もできるようになろう」
という方々への強力な指針となります。

ご関心ある方は当方にお尋ねください。

因みに、現在ある雑誌で
「手戻りしない要件定義」という解説が連載されていますが
その元祖は当社なのです。

「腐ったリンゴをどうするか?」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「社会的手抜き」とは何かを知っていただきます。
 それはどんな時に起き、
  どんな対策がありうるのかを知っていただきます。
 手抜きの男女・国による違いを知っていただきます。

ねらい:
 皆様の今後の行動の参考になさってください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私の現在の関心事は、
先進国中最下位の日本の労働生産性を改善する方策です。
その観点から当書を読んでみました。

本書は、たくさん置いたリンゴは、
一つが腐ると周りのリンゴも腐ってくる
ということを題材にした研究報告書です。

著者は、大阪大学の人間科学研究科の教授で、
日本における「手抜き」研究の第一人者だそうです。

そんな研究領域があるのでしょうか。
何でも専門領域ができるものなのですね。

このテーマの「手抜き」は集団行動における場合です。

1.手抜きはどの程度起きているのか、
2.どんな場合に起きやすいのか、
3.男女差はあるのか、
4.国によって差があるのか、
5.手抜きが起きない対策はどうすればよいのか、

が記述されています。

個人の場合の手抜きは、
怠け者か重視しない対象の場合かで、
単純にその人の思考法や性格によりますので
別テーマです。


順に見ていきましょう。

1.手抜きはどの程度起きているか

 仕事中の居眠り
  国会議員の居眠りが取りあげられています。

 仕事中の私的スマホ/PC利用
  周りから分かりにくいのです。
  かなりの人が経験あり
  という調査結果が報告されています。

 大人数の会議
  無駄の象徴で業務効率化となると、
  真っ先に取り上げられるテーマです。

 ブレーンスト―ミング
  オズボーンが提唱したアイデア出しに有効
  と言われている方法ですが、
  必ずしも好成績ではないという実験結果が報告されています。

  個人ごとに考えておいてその後寄せ集めた方が
  新しいアイデアが出ました。
  みんなでやると「手抜き」が起きているという説明でした。
  初耳で、「なるほど」です。

  また、「人の話を遮らない」というルールがあるために、
  思い付いた時にすぐに発言できずに
  せっかくの思い付きを言いのがしてしまう、
  という「生産性のブロッキング現象」ということも起きるのだそうです。

  アイデアの質は、
  実行可能性と独創性の組み合わせで評価できる。
                実行可能性    独創性
  良いアイデア        〇         〇
  平凡なアイデア       〇                   ☓
  クレージーなアイデア   ☓         〇
  悪いアイデア        ☓         ☓

  これは面白い分類ですね。
    よほど運営に気をつけないと
  「平凡なアイデア」になってしまうということでした。

  学者さんは、いろいろな実験や理屈付けをするのですね。

チーム作業
  人数が多くなると参画しない人が出てくる。
  そのとおりです。
  私たちが実施している研修のチーム演習では
  5人を超えると討議に参加せずに黙っている人が出てきます。


2.集団行動においてどんな場合に手抜きは起きやすいのか

これについては、4つの要因が挙げられています。

1)評価可能性
 個人が評価されるようになっていない場合

2)努力の不要性
 自分が頑張らなくても結果に影響しないと思う場合
 
3)手抜きの同調
 周りに手抜き者がいて咎められない場合
 
4)他者の存在による緊張感の低下
 周りでやっている人がいて依存心を持つ場合

例1 筆者が10年ほど前、鹿児島本線で通勤していた時のこと

 列車の暖房が熱すぎて座っていられないほどだったので
 しばらくして我慢できずに車掌に申し出た。
 ところがいつまでたっても改善されなかった。

 1)決まりどおりにやっている車掌としては、
  変えても評価されないと思っているのであろう。

 2)乗客は「誰かが言ってくれるだろう」と思っている。

 3)4)鉄道職員はたくさんいるので、
  自分だけがこのようなことに煩わされたくないと思う。

 この点からすると、私は「クレーマー」と言われるほど、
 行政にモノ申しています。

 1:戸越公園に犬を入れる問題
   「公園に犬を入れないでください」
   という立て札が無視されていることを放置しているのは
   子供の教育上困る、という申し入れをした件です。
   何度も申し入れして改善案の実現をみました。
   
 2:我が家の前の公園に
   不要になった乗り物玩具を持ち込む問題

 私は、思っていても行動する人はいないだろうと、
 2)「努力の不要性」を認めていないのです。
 
 筆者は一度車掌に申し入れしてそのままにしていましたが、
 私はやり始めたら目的が達成されるまで
 とことん追求します。

 上の2の場合は単なる改善の申し入れをしてダメだったので、
 50人の署名を集めて実現しました。

例2 筆者が20年ほど前の梅雨のとき、
 自家用車で駅まで行く途中、大雨で道路が冠水していて
 車がストップしてしまった。

 仕方なく、1人で押していたがなかなか動かない、
 横を通る高校生たちは
 おもしろげに見ていて助けてくれなかった。

 これは、
 1)服や靴を汚して助けたとしても評価されないと思っている
 3)みんなも助けようとしていない
 という解釈ができる。

 その時
 中年の会社員風の男性二人が革靴のままで助けてくれた。

 それは、
 社会的手抜き心理を超えた義侠心や同情・憐みの心のせい、
 あるいは似たような経験があったのではないか、
 と解釈されています。

 この場合は、義侠心などの心が
 2)の努力の不要性を打ち消していると解釈できます(上野)。

3.手抜きに男女差はあるのか

男性の方が女性よりも手抜きをする
という実験結果が示されています。

みんなの力が結果を左右するという条件を与えるときは
男性は手抜きをしている。
男性の方が課題達成に拘る傾向があるので
要因2)が働くのに対して、
女性は人間関係を重視するので要因2)は働きにくい
という解釈です。

4.国による違い
基本的にはどの国でも手抜き現象はみられる。

日本(大阪大学)と中国(そのレベルの大学)の
大学生対象の実験結果

中国人
 ペアで作業する際、
 相方の能力が低い場合は手抜きをしない(自分が評価される)、
 相方の能力が高い場合には手抜きしやすい(放り出す)

日本人
 ペアでの作業時、
 相方の能力が高いとそれに追いつこうと努力する。
 相方の能力が低い場合に手抜きをしないのは中国人と同じ。

つまり、社会的手抜きは社会的行動ですから、
いわゆる国民性が影響するのです。

5.手抜きに対する対策その1総論
 手抜きの反対現象「社会的促進」「共行動状況」

これについての解説がありました。
こちらは前向きの話です。

集団による動機付けの上昇を示す現象を
「社会的促進」というそうです。

「社会的促進」は
他者が自分の行動を観察している状況や
共行動している状況の時に起きる。

教室で試験を受けるとき、オリンピックの競泳等の場合です。

慣れた単純作業なら共行動する際に
社会的促進が起きる、すなわち成績が上がる。

ところが新しく不慣れな課題だと
共行動で成績が下がる、これを「社会的抑制」という。
緊張によるものと解釈されている。

やさしい課題はみんなで、
難しい課題は1人ずつで、ということになる。
→なるほど。
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私から見ると本題から外れていますが、
こういう興味深い解説がありました。

集団で議論すると起きやすい偏った結論の傾向

1)リスキーシフト
 「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の論理で、
 ハイリスク、ハイリターンの案を選ぶ。

2)共有情報バイアス
 実際には価値ある個人個人が持っている情報によらずに、
 みんなが持っている陳腐な情報に基づいて結論をだしてしまう。

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運動競技の新しい技術を身につけたり、
第2外国語を学習する場合、
最初は1人で学習する方が効率が高いことは、
多くの研究によって証明されている。

なるほど、それなら当社の研修でも難しい演習は、
初めに個人で予備学習をさせた方がよいのですね。

「社会的補償」という状況も説明されています。
これは、相方の能力が低いと思う場合には
その分も埋め合わせようと頑張ることを言っています。
手抜きでなく頑張りが起きるということです。

その実験結果も紹介されています。

「社会的補償」はこういう場合に起きるということを
「浪花恋しぐれ」の歌詞を題材にして解説されています。
「なるほど」です。

1)課題の重要性が高く、かつ同僚の能力が低い
 重要性が高いということは自分への影響が大だということ。
  
2)一緒に仕事をしている相方から当分逃げられないい
  (惚れた弱み)

3)仕事を始めた初期に現れやすい
  その内に疲れてきて諦める。諦めない人は凄い!

4)集団のサイズが小さい
  大きい場合はムリして頑張りませんね。

ケーラー効果ーー能力の低い人はどうすれば頑張るか

実験によれば、能力の差がほどほどの場合に
低い方の人が頑張る(ケーラー効果が出る)結果が出ています。
差が大きすぎると諦めるか放置するのです。

したがってほどほどの目標を与えてがんらせるのが基本です。
実際そういう指導があらゆる場面で行われていますね。

ケーラー効果の起きる要因
1)上方比較
 自分が低い場合に上を目指す傾向

2)社会的不可欠性認識
 自分の不成績は全体に迷惑をかけるので頑張る傾向

男性は1)が強く、女性は2)が強い。
男性は、個人指向的、自己主張が強く、対象を道具とみる傾向が強く、
社会的地位にこだわり他者を支配しようとする指向性がある。

女性は、
相互依存的、集団指向的(友好的、非利己的、他者指向的)である。

のでそうなるという解釈です。

上野注:それは人類の狩猟時代からの名残りです。
男は外に狩りに出かけます。
その時は個人の力での命を賭けた勝負です。
女性はその間、子供や老人を守ります。
そうなりますね。

6.手抜きに対する対策 その2各論
解説は上野が付けています。

1)罰を与える
 そうですが、監視に骨がおれますね。

2)社会的手抜きをしない人物を選考する
 それができれば世話はありません。
 しかし、
 手抜きしない人間が他の面でも優秀かどうかは疑問です。

3)リーダシップにより仕事の魅力向上を図る
 成果に対して何らかの報酬を与えることや
 素晴らしいリーダシップで部下を鼓舞し方向付けを与える
 ことを言っています。

4)パフォーマンスのフィードバックをする
 個人は自分の位置づけがほどほどの場合に
  (高すぎても低すぎてもダメ)
 頑張ろうとするので、
 そのくらいの意識付けができるようなフィードバックを行うのです。

5)集団の目標を明示する
 集団の目標が明確であれば、
 自分の目標が手抜きの他者並みでなく集団の目標になります。

6)パフォーマンスの評価可能性を高める
 ここは著者
 この1方向は個人の行動の監視を行うことである、
 これを「外発的動機づけ」という。
 これはある程度は効果があるが限界がある。

 そこで「内発的動機づけ」を高めることが効果的である。
 その一つの方法が個人の役割を明確にすることである。
 集団成員の中の個人が、集団活動のどの部分を担っていて
 全体の目標達成にどの程度貢献できるのかが分かるようにする。
 
7)腐ったリンゴの排除/他者の存在を意識させる
 落書きやごみの散乱が他の落書きやごみの散乱を誘発し、
 盗みという犯罪をも増加させる実験や事例が紹介されています。

 私の身の回りでもそういうことは常に起きています。

 他者の目や神仏の存在を意識させることも有効である、
 と述べられています。

 手抜きに対する耐久性のない集団は
 大きくなるほど手抜きが増えるので組織を分割する必要がある。

8)社会的手抜きという現象の知識を与える
 一般に社会手抜きの現象が起きるという知識を与えると、
 手抜きが減るのではないかということです。
 その実験も紹介されています。
 その効果は状況によるということでした。

これまでの対策を整理すると以下のような図になります。




















その解説は以下のとおりです。

この図の横軸は「個人ー―集団」であり、
縦軸は「積極ー―消極」である。
この中で好ましい対策は図の上半分の積極的対策である。
これに対して、実施が容易な対策は図の右半分に位置する
個人に対する対策であろう。

積極的対策のほうが
長期的効果が期待されるであろうが、
これで効果がない場合には消極的対策を取らざるをえなくなる。

また、個人に対する対策の方が
目標を定めやすく具体性が高いと考えられるが、
集団全体を変革しないかぎり効果は限定的となる。

このようなことを勘案して、
筆者の対策の優先順位は次のようになる。

第1位 第1象限 個人に対する積極的対策
第2位 第2象限 集団に対する積極的対策
第3位 第4象限 個人に対する消極的対策
第4位 第3象限 集団に対する消極的対策

特に、優先順位の第1位と第2位が同時に実施できれば、
最も効果的な手抜き対策になるといえる。



著者にはたいへん失礼ですけれど、
対策の結論は常識的であまり面白くないですね。
現象と原因が分かれば対策は自ずとでてくるものですから。

冒頭で述べました私の関心事(日本の労働生産性を高める)
に有効な情報以下のとおりです。

対策3)リーダシップにより仕事の魅力向上を図る
対策4)パフォーマンスのフィードバッックをする
対策6)パフォーマンスの評価可能性を高める

すべて個人に対する積極的対策です。