目的:
現在の日本企業はどんな「病」を抱えているのかを再認識いただきます。
その病に対してどうすればよいのかを研究してみようか
と思っていただきます。
ねらい:
ぜひ「会社という病」をご一読ください。
会社の病を治す方法を研究いたしましょう!
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「家族という病」(下重暁子さん著)に続いて、
今度は会社が病ですって!
勤め人にとって、どちらも切っても切れないご縁ですものね。
今度の問題提起者は江上剛さんです。
江上さんは1954年生まれで、
20数年間第一勧銀(のちみずほ銀)勤めをされています。
江上さんの小説は、
会社内部のしがらみや暗部を抉ったものが多いようですが、
ご自分の体験が基になっているのです。
今回の問題提起もほとんどが、体験が基礎になっています。
江上さんの指摘される日本企業の悪弊は、
多くの大企業に残っていると思われますが、
保守性という面では銀行が一番でしょう。
そういう意味では、舞台としてはいいのかもしれません。
以下の表のように29種類の病が取りあげられています。
よくこれだけの「病」を見つけられたと感心します。
しかも僭越ながら、江上さんよりも長く会社を見てきたつもりの
私から見てほとんどが「そのとおりだ!」と思えるものです。
若干「それは一般的状況ではないだろう、
某銀行または銀行業界の特殊例だ」と思えるものもありますが、
反面教師としての意義はあると思います。
「家族という病」と違ってかなり一般性があると思われますので、
ビジネスに関わる方には一読をお勧めいたします。
江上さんは在行時代から、
会社に対しては「正論」を吐かれてきたようです。
ただ者ではありませんね。
たまたま、日経新聞の1月の「私の履歴書」を担当された
小椋佳さんも第一勧銀出身です。
結構マイペースで主張し行動され、
それでも結構偉いところまで出世されています。
江上さん流に言えば重病の企業体質なのに、
よくそのような「健康人」を擁していたな、
と不思議に思います。
たまたま運が良かったのでしょうか?
会社という病
病の種類
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江上さんの主張(処方箋)
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備考(補足説明
または上野意見)
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1人事という病
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そんなに偉いか東大卒
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東大卒尊重の人事の業(ごう)
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2出世という病
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昇進が常に幸せとはかぎらない
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病気になったり、責任を取らされたり。
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3派閥という病
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持病として付き合うしかない
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4上司という病
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バカ上司からは逃げろ。または大声で戦え
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5左遷という病
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不本意な異動から開ける運もある
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6会議という病
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この世の会議の9割はムダである(たぶん)
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7残業という病
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それは上司の無能度のバロメーター
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上野:上司に経営者まで含めてそのとおり!!SCSK殿では会長の統制で残業の大幅削減を実現。
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8現場無視と
いう病
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ニセモノの「現場重視」に要注意
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9就活という病
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諸悪の根源は「新卒優先」
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10定年という病
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経営者にこそ厳格な定年制を
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11広報不在と
いう病
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「真の仕事」をするほど上から嫌われる役回り
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12成果主義
という病
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結局は、経営者の哲学が有るか無いかだ
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上野:なるほど、そのとおりだと思う。
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13根回しと
いう病
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一見、不毛なようでいて意外な利点も
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社内ネットワークができる。能力向上の場になる。
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14社長という病
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会社を生かすも殺すもこの人次第
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15部課長と
いう病
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出世ではなく仕事と向き合えるかが勝負
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16ハラスメント
という病
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自省するしかない「完全なビョーキ」
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17取締役と
いう病
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社長に異論を言えないような役員は失格だ!
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上野:私の経験からも同感です。
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18同期という病
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時には同志、時には憎い敵
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19創業者と
いう病
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すべてを失う覚悟もなしに起業するな
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上野:得る方のことばかり考えて起業していました。
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20先輩という病
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地位が逆転する時に歪みが起こる
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21営業という病
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こんなにクリエイティブな仕事はない(でも評価は低い)
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上野:これは事業次第だと思われます。営業の評価が高い企業もあります。
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22経営企画と
いう病
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この時代、本当に「経営を企画」なんてできるのか
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上野:そのとおり。本当の「経営企画」は社長にしかできないものです。
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23査定という病
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会社を「人件費削減病」に陥れる元凶だ
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24数字という病
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数字を過信するものは、いつかは数字に騙される
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25給料という病
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永遠に解決されることのない「適正金額」
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26新規事業と
いう病
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多角経営は日本企業に向いているのか?
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資金を基に多角化を行う方法は日本に向いてない。
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27ボーナスと
いう病
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短期的な利益だけで支給額を決めるな
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28経理という病
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経理部は会社の実態を正確に写す鏡
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実態=ウラも含む。その扱いには気をつけよう。
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29計画値と
いう病
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作りっぱなしでPDCAを回せない日本企業の悪習
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1 件のコメント:
大企業に35年いましたが、ほとんど同感です。会議が無駄なこと、経営は社長次第は特にそう感じます。
上が下を引き上げる今の昇進制度(特に、社長の選択)は、制度疲労を起こしているように思います。
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