目的:
ピョンチャン五輪の日本選手の成績の予想と実績がどうだったのかを
分析してみます。
日本での予想が外れるのはやむを得ないと思いましょう!
ねらい:
期待外れになってもがっかりしないように精神力を鍛えましょう??
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ピョンチャンオリンピックが終わりました。
最終的にはメダル獲得数が13で当期五輪としては、
長野を上回る過去最高でした。
今回のオリンピックは前半は今一盛り上がりにかけました。
ところが、羽生選手が怪我を押して金メダルを取ってから
国民の熱中度が飛躍的に高まったようです。
宇野選手とのワンツーフィニッシュも花を添えてくれました。
後半は予想外の好成績もありました。
予想を裏切られる成績が続くと中継も見なくなってしまいます。
予想されていて予想どおりの好成績を上げるのは、
プレッシャーもあり並大抵の実力ではできません。
そこで、予想と結果がどういう関係になっているか調べてみました。
メダル数だけの予想ではなく、個人の予想を対象にしました。
見つかったのは、以下の3種でした。
1)ニューヨークタイムズの金メダル予想。
2)スポーツ・イラストレイテッド誌(米国のスポーツ週刊誌)のメダル予想
3)日刊スポーツ誌の記者の予想
1.ニューヨークタイムズの金メダル予想
日本の金メダル予想はスピードスケート関係だけでした。
これは参考値ですが、金メダル合計は予想4に対して実績3でした。
個人の成績では、予想4に対して的中が2で5割、外れが同じく2で5割です。
予想外で金が、高木菜那選手のマススタートです。
あれはみごとな勝利でした。
いつもだと、最後に負けるのが日本で悔しい思いをしてきました。
今回はその逆で、
ずっとレースを引っ張ったオランダは悔しかったでしょうね。
ニューヨークタイムズは、
総体として他の予想に対して的中率は高いです。
表1 ニューヨークタイムズ紙の予想と結果
種目
|
選手名
|
予想
|
結果
|
当り
|
アップ
|
ダウン
|
スピードスケート
500m
|
小平奈緒
|
金
|
金
|
〇
| ||
スピードスケート
1000m
|
小平奈緒
|
金
|
銀
|
〇
| ||
スピードスケート
1500m
|
高木美帆
|
金
|
銀
|
〇
| ||
スピードスケート
団体パシュート
|
日本女子
チーム
|
金
|
金
|
〇
| ||
スピードスケート
マススタート
|
高木菜那
|
―
|
金
|
〇
| ||
合計
|
4
|
3
|
2
|
2
| ||
的中率(%)
|
75
|
50
|
50
| |||
想定外(件)
|
1
|
1
| ||||
想定外比率(%)
|
25
|
金の予想は的中しやすいのではないかと思われますので、
2.と3.についても金メダルだけの予想的中率を見てみました。
そうすると、2.のスポイラも日刊スポーツ誌記者のも
金の的中率は33%しかありませんでした。
33%だと、「予想はあまりあてにならない」というレベルです。
2.スポーツ・イラストレイテッド誌のメダル予想
表2 スポーツ・イラストレイテッド誌の予想と結果
予想合計14個に対して、実績合計は13でした。
予想の「14」に対しては、、海外メディアはそんな大きな予想をしているぞ!
と話題になったものです。
個人別で的中したのはたった2件、小平選手の500メートルの金と、
高梨沙羅選手のジャンプ銅だけです。
この二人の安定性は特筆ものです。
小平選手の精神力はしっかりしていますね。
出身母体の相澤病院で鍛えられているのでしょうか?
外れは、良い方に外れが3件21%、悪い方に外れが9件64%もあります。
良い方に外れは、フィギュアスケート羽生選手・宇野選手と
スピードスケート団体パシュートです。
スケート陣の実力が評価されていなかったのですね。
予想外の成績不振の代りに、想定外の選手がメダルを獲得したのも、
以下の5件、メダル予想数14に対して36%もあります。
予想は難しいのです。
- スピードスケートマススタート・・・高木菜那選手の金メダル
- ノルディック複合ノーマルヒル・・・渡部暁斗選手の銀メダル
- モーグル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・原大智選手の銅メダル
- スノボ・ハーフパイプ・・・・・・・・・・・平野歩夢選手の銀メダル
- カーリング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・日本女子チームの銅メダル
次の日刊スポーツで一括します。
3.日刊スポーツ誌の記者の予想
表3 日刊スポーツ記者の予想と結果
全体でいくつのメダルを取るかの予想ではなくて、
この選手のメダル期待は何か、ということでの予想ですから、
当然総数は多くなります。
予想どおりの金は、羽生選手と小平選手の500メートル、
団体パシュートの3件です。
この人たちの優れた実力は当然ですが、精神力は抜群ですね。
予想どおりの銀が宇野選手です。宇野選手も強いですね。
良い方に外れは1件、マススタートの高木菜那選手です。
予想は順当で、高木選手の作戦勝ちです。
こんなにスカッとする日本選手の戦いぶりを見るのは久々の気がします。
悪い方に外れが、17件、77%もあるのです。
これが「期待してテレビを見てガックリ」というモトです。
予想するのが日本人の場合は、
期待が入りますからどうしてもこういう結果になるのです。
冷静に客観的に予想するのでは白けますからこの傾向はやむを得ません。
ですから「金メダルの期待がかかる」とか「メダルの期待がかかる」
などというマスコミのセリフは話半分に聞けば良いのです。
77%という数字だと話半分どころではありません。
この日刊スポーツ誌記者の予想の強みは、
想定外が2件しかないことです。
さすがに国内で、良く状況を把握しているからです。
それでもの想定外になったのが、
カーリングの銅メダルと原大智選手のモーグル銅です。
カーリングは、「気合で勝った」という感じですね。
モーグルは一発勝負に強い選手が勝つのでしょう。
メダルが期待されたのに惜しくも4位が二人です。
(スノボ・ビッグエアの岩渕選手、
フィギュアスケートの宮原選手)
宮原選手はずい分期待されていたので、悔しかったでしょうね。
惜しくも5位も3人もいます。表をご覧ください。
惜しくもではなく、かなり落ちた選手もいました。
最高の落差は16ダウンです(銅だったのに19位)。
ここではあまり目立ちませんが、ジャンプはたいへんでした。
強い風の影響で番狂わせもだいぶあったのではないでしょうか。
あの状態を見ていると今回のジャンプは実力のみでなく、
運もなければ勝てないということだったようです。
葛西選手も運に恵まれれば上位もあったかもしれません。
残念でした。
皆様の予想と結果はどうでしたか、
東京五輪もほどほどに期待してテレビなどを見ましょう。
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