2020年1月29日水曜日

「文系AI人材になる」ーAIは早くも「作るから使う」へ!!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 AIは「作るから使う」時代になったことをご理解いただきます。
 その時代には、AIをどう使うか考える人材が重要である
  ことを確認いただきます。
 当社のAIコーディネータ養成プログラムについてもご紹介します。
ねらい:
 AIを専門家任せにしないで自ら取り組みましょう。
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「文系AI人材になる」は、2020年1月に発刊された
ZOZOグループ取締役野口竜司氏の著書名です。
自身も文系の学部出身で,AIビジネス推進等で活躍されています。


「文系AI人材」のコンセプトは、
私が提案している「AIコーディネータ」と共通点があります。


まともなAIのシステムやビジネスを作るには、
発案者とAIの専門技術者だけではダメで、
間をつなぐコーディネータが必要だというのが私の主張です。


野口氏の主張はこうです。
ほんの少し前までのAIの世界は、
理数系や技術系の「理系AI人材」が引っ張っていました。
しかし、
AI技術が一般化し誰もがAIを気軽に扱えるようになった今、
「AIをどう作るか?」よりも、「AIをどう使いこなすのか?」の方が
大きな課題になりつつあります。
そこで重要になるのが、
ビジネスの現場も知っている文系AI人材なのです。


AIの活用には,AIの専門技術者以外が必要だ、
という点が共通です。


この著書に
「作るから使うへ」というキャッチフレーズが登場します。
まさにそういうことで、
本書には「使う」ためのHowtoがたくさん詰まっています。


350頁ほどの大著ですが、
読む人の立場になって解説されており
説明の仕方もたいへん分かりやすくなっています。


本書の内容をマスタしていれば、
立派なAIコーディネータになれます。
AIコーディネータのバイブルとしてお勧めの1冊です。


因みに、
「作るから使うへ」が一般のビジネスソフトの世界で実現したのは
ERPソフトパッケージが一般化した1990年代ですから
「作る」が始まった1960年から30年以上たっています。
AIの世界では、それが3年で実現した、という感じです。
AI時代の技術進歩の速さを実感いたします。




本書の内容を目次でご紹介します。
第1章 AI社会で職を失わないために
 「AI失職」を恐れず「AI職」に就く準備を
 (AIを無視すると仕事を失いますよという警告です)
 「AIとの共働き」スキルを身につけよう
 5つの「共働きスタイル」
 (まったくAIを活用しない型から全面AI型までを5分類)


第2章 文系のためのAIキャリア
 AIは「作る」から「使う」へ
 上手に活用する「文系AI人材」が重要に
 「文系AI人材」の仕事内容とは?
 「文系AI人材」になるための4つのステップ
 (キホン、作り方、企画力、事例の習得)


第3章 AIのキホンは丸暗記で済ます
 AI/機械学習/ディープラーニングの違い
 学習方式の3分類――教師あり/教師なし/強化学習
 活用タイプ別AIは4×2=8分類
 「識別系AI」はこう使う
 「予測系AI」はこう使う
 「会話系AI」はこう使う
 「実行系AI」はこう使う
 出る順でAI基礎用語を丸暗記する


第4章 AIの作り方をザックリ理解する
 AIは特徴づかみの名人
 「予測系AI」の作り方を理解する
 「識別系AI」の作り方を理解する
 「会話系AI」の作り方を理解する
 「実行系AI」の作り方を理解する


第5章 AI企画力を磨く
 AI企画の「100本ノック」
 「変化量と実現性」を担保する
 AI企画の「解像度を上げる5W1H」


第6章 AI事例をトコトン知る
 業種別×活用タイプ別の45事例


第7章 文系AI人材が社会を変える
 AIによる「消費者、会社、働き手」への変化
 AI社会を牽引するアマゾン
 (中立的な解説です)
 AI×各業界で変革を作るソフトバンク
 日本の銀行で起きているAIによる変化
 文系AI人材が社会をリードする
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私のAIコーディネータ(AIC)養成法との共通点は、
 企画の重視、
 (企画書の項目立てとしては、野口氏の5W1Hより
  当社の5W2Hの方が優れています?)
 多くの事例の研究(AIC用の事例集は100事例超収録)
 活用法の体系化
です。


AICでの活用法の分類はこうなっています。

AIの適用目的

AI手法を適用しようとするときの適用目的(AIに何を期待するか)

を整理すると以下のようになります。



 

適用目的

その内容

1

検索

Ÿ   ほしいものを探す。

Ÿ   人間よりも広範囲に大量のデータを検索できる。

2

判断

Ÿ   判断材料を分析してほしい答えを得る。

Ÿ   非常に多くの判断材料を総合的に考慮して判断することもできる。

Ÿ   現在のところ、要求条件があいまいだと的確な答えは出せない。

3

処理

Ÿ   判断に基づいて必要な処理を行う。

Ÿ   翻訳や自動応答などかなりの精度になってきている。

4

発見

Ÿ   データ・情報を分析して真理を見つけだす。

Ÿ   非常に大量のデータ・情報を分析対象とすることができる。

5

創造

Ÿ   新たなものを創りだす。

Ÿ   絵画・音楽・ストーリなど、Aiではまだ始まったばかりである。








AIの適用機能

AIの適用機能(AIで何ができるか)を整理すると以下のようになります。

 

AIの適用機能

(「AI事例解析集」

における呼称)

その内容

1

画像解析

その画像が何であるかを解析します。

2

音声解析・生成

声を聞いてその言葉を理解します。

言うべきことを発声するのが生成です。

3

文章解析・生成

文章を読み、その意味を理解します。

翻訳や要約の作成をします。

4

センサー・

GPS情報解析

センサーやGPS(スマホ含む)の察知する情報を分析し、必要なアクションにつなげます。

5

事例解析

過去の文献・各種データの内容を解析します。

6

行動解析

個人または法人等の過去の行動実績(購買実績等)を分析し、その人の嗜好・思考等を推定します。

7

情報検索

キーワードでの文章検索だけでなく、意図していることの文章を検索することまで含みます。

8

関係解析

膨大なゲノム情報と他の要因(疾病等)の因果関係の究明等、膨大な有限情報と結果との因果関係の解明をします。

9

最適解探求

囲碁・将棋等のゲームで良い結果(勝利等)を得る方法です。ゲームでなくても明確なルールがある場合に適用できます。

10

 

学習

(内訳は「AIの適用手法」で示す)

多数のデータからルールや知識を自ら学び、解答(と思われるもの)を提示します。

正解データを与えずに、自らが正解を探す学習も可能となってきています。
 

野口流の優れているのは
AI開発のプロセスの具体化です。
活用の4タイプ別になっています。


実践してこられた方の経験に基づく解説で
分かりやすくポイントをついています。
私としてもたいへん参考になりました。


野口氏はAIの活用タイプを以下の4種類に分けています。
 識別系 画像認識、分類、など
 予測系 需要予測、顧客行動予測、異常の検出、など
 会話系 音声案内、音声対応、対話音声のテキスト化、など
 実行系 自動運転、自動操作、ロボット、など


私はこの4分類以外に、「文書解析」が
ビジネス上では重要な領域ですので
別分野とすべきと思います。
文書の要約や意味解釈をするのです。
比較的新しい領域なので、
野口氏は会話系の中で少し触れているだけです。


ビジネスでは、口頭でのコミュニケーションも多いのですが、
昨今はメール等を含め文書でのコミュニケーションが
多くなっております。
そうすると、部下の日報や週報を要約して上司に報告するとか、
どういうことが問題になっているのかをまとめるとか、
が必要です。これができたらいいですね。


こういうことも実現できています。


文書作成者の感情(怒り、不満、満足等)を分析するのです。
音声解析では比較的容易ですが、文書でも可能なのです。




当社のAIコーディネータ養成プログラムでは、
おそらく日本で最も進んでいる文書解析ソフト提供者である
Insight Tech社に協力をいただいて同社の「アイタス」を使用した
「使う]AI開発の演習をするようになっています。


Googleが開発したBERTという文書解析AIソフトは
オープンソースソフトとして公開されていて
それをベースにした文書解析手法がどんどん開発されています。


Google自身もGoogle検索で利用しているようです。
単に検索で用いられている単語から関連資料を検索する
のではなく、
検索の文言の意図を解釈して関連の資料を表示するのです。


どんどん進化するAIです。
これからもビジネスの世界で活動される方は、
早くその世界に仲間入りしましょう!!

2020年1月28日火曜日

コンビニはアマゾン攻勢でどうなるのか?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 コンビニは飽和状態でこれから衰退するのかを検討します。
ねらい:
 コンビニはこれからも便利な存在であり続けることを期待しましょう。
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コンビニは、
日本では1974年にセブンイレブンの1号店が生まれて以来
小売業界の中で大きな成長を遂げてきました。
百貨店はとうの昔に追い越し、停滞のスーパーを超える勢いです。
出典:FOODS CHANNEL「小売業界の再編まとめと今後の見通し」(2018.12)


コンビニの店舗数の伸びはこうなっています。


 出典:2004年以降は日本フランチャイズチェーン協会のデータを使用。
それ以前はそのデータがないのでセブンイレブンのデータを基に上野が作成。

これによれば、一本調子の拡大が2010年ころの中だるみを経て
現在は頭打ち状態です。

コンビニの売上高の推移はこうです。
前掲のデータと少し違っているようです。
こちらのデータは、
日本フランチャイズチェーン協会のデータをそのまま使用しています。





この図によれば、コンビニの総売上高の増加は、
2011年以降逓減状態(右肩下り)となっていることが分かります。

このように、コンビニは店舗数・売上高とも頭打ちで
飽和説・限界説が言われています。
これは、2019年11月24日の日経新聞です。
この記事では、もうほとんどの地域でコンビニは出店済みで、
適正密度?と言われる1店舗当たり人口が3千人を
下回っている地域が9割だと述べています。


かたや小売業界では、
アマゾンをはじめとするECが急拡大しています。


この下の図の出典は、
ebisumartMEDIA「2019年版国内EC市場のEC化率」ですが、
EC市場の約18兆円は
すでにコンビニの売上規模を上回っていることが分かります。


以下は、コンビニはEC拡大の中で衰退するのか生き残るのか、
を上野なりに検討してみたものです。

まず、利用者から見たコンビニとECの比較をしてみます。


コンビニで入手できるものであれば、コンビニ有利。
何か新しい物を見つけるのであれば、コンビニ有利。
コンビニのeatスポットが好きな人は、コンビニ有利。
コンビニの諸サービスを利用する人は、
「ついで」でコンビニ有利。


それ以外は,EC有利。


これで分かることは、
コンビニはまさにコンビニエント(便利)なお店として
機能しているのです。


通勤・通学経路で立ち寄るか、
自宅付近・勤務地付近でちょっと行って弁当などを買うのです。
車社会のアメリカではガソリンスタンド併設が基本型で、
やはり「ついで」型です。



コンビニが有利な代表的な商品は以下のとおりで
ECがとって代われるものではありません。
 弁当・おにぎり・サンドイッチ
 ベーカリー、デザート、アイスクリーム、生鮮食品
 ファストフード(唐揚げ、焼き鳥、おでん、など)
 (今飲む)飲料(含むアルコール飲料)
 淹れたてコーヒー
 たばこ


結論は、コンビニはECとのすみ分けにより生き残るということです。

今後期待したい便利な機能というのは何かあるでしょうか。
過去のサービス追加の歴史はセブンイレブンの例だとこういうことで、
最近はあまりめぼしい新機能は出てきていません。



1974年1号店豊洲に開業
1982年POSシステム開始
1987年東京電力料金収納業務開始
1988年東京ガス料金収納業務開始
1989年NHK受信料継続振込取り扱い開始、プリペイドカード取扱開始
1990年ファミリーバイク自賠責保険取扱開始
1991年NTT料金収納業務取扱開始
1994年割賦販売代金収納業務取扱開始
1995年通信販売代金収納業務取扱開始
1996年カラーコピー機導入開始、ゲームソフト販売開始
1998年音楽CD販売開始、雑誌定期購読予約サービス開始
1999年栄養ドリンク剤販売開始、インターネット代金収納業務開始
2000年お食事配達サービス開始
2001年銀行ATM設置開始
2002年チケットサービス取り扱い開始、複合機サービス開始
2007年「お取り寄せ便」開始、電子マネーnanaco導入開始
2008年QUICPayの利用開始、サテライト店舗開始
2009年電子マネーEdy開始
2010年クレジットカード利用開始
2011年移動販売車開始
2013年鉄道各社運営の駅売店をセブンイレブンに転換の開始
2020年 




「ちょっと立ち寄り」
という条件で提供できるサービスは
もうなかなかなさそうです。


それでは、アマゾンがコンビニ業界に進出して、
アマゾン流ビジネスモデルを実践すると
コンビニのビジネスモデルは変わるでしょうか。


ありうるのはこういう変化でしょう。
日本のコンビニ店の運営方式はかなりよく練り上げられていて、
アマゾンが参入してもこれ以上の進展はないでしょう。


それに対して、顧客の囲い込みに関しては変化が起きます。
現在のコンビニは、
自社カードを発行して顧客の把握をしていますが、
把握したデータを基にした積極的な顧客の囲い込みは不十分です。
ファミリマートは比較的この点に力を入れていますが、
アマゾン流に比較すろと大人と子どもの差でしょう。


アマゾン流だとこういうことを徹底的にするようになります。


 顧客の購買動向を分析して、
 顧客特性に応じた特典付与などのサービス提供、
 競合店の利用をさせないようにするための
 (アマゾンPrime会員サービスのような)
 継続利用に対するきめ細かな勧誘・特典付与


こうすることで、コンビニ業界の中でシェアを取っていきます。


アマゾンはいつコンビニ業界に進出するのでしょうか。
これまでの新規事業進出の「手口」からすると、
どこか中堅のコンビニを傘下に置いて始めるのでしょうが、
この業界は、中堅がないのでどうなるでしょうか???